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2021年8月12日 (木)

【第693回】 「剣道の面白さ」D. D. (数学)

 2021年の7月に東京オリンピックが開催され、テレビ等で様々な競技が放送されています。どの競技も勝敗がわかりやすく、見ているほうも楽しめるようになっています。

 ところで皆さんは剣道の試合を見たことがありますか。おそらく、多くの生徒は見たことがないと思います。実際、テレビで放送される大会は、年に1回の全日本剣道選手権、または、3年に1回の世界選手権大会のみです。しかし、今ではYouTube等で調べればすぐに見ることができます。剣道の試合を見たことがないそこのあなた、今すぐYouTubeで見てください。おそらく見た人の大半は、「1本の基準が分からない」、「当たっているのになぜ1本にならないのか」などといった感想を持つと思います。実は、剣道はただ当てれば1本というわけではありません。1本になるためには、気剣体一致といわれている、気合、体捌き、竹刀の動きの3つが常に一緒になって当てないと1本にはなりません。これは剣道経験者でないと分からないと思います。
 このようなことから、剣道は見る競技としてはすごく面白くないものだと思います。ただ、剣道をしている側としては他の競技にない面白さがあります。それは、誰にでも勝つチャンスがあるということです。ここからは私の偏見でありますが、試合時間が長い、または、1セットの得点数が多い競技ほど、実力差が反映されると考えています。しかし、剣道は4分間という短い時間で、1本、もしくは2本とれば試合に勝てます。また、野球のように攻めと守りがはっきりと分かれているわけではないので、守りながら攻めることや、その逆もすることができます。実際、私が大学生のとき、この競技性のおかげで勝てた試合が多くありました。

 現在、剣道人口は年々減ってきています。原因としては、他の競技と比べて、防具などの準備にお金がかかる、手軽に始められない、匂いが臭いなどの理由が挙げられます。しかし、剣道は生涯取り組むことができる競技であるので、どの年代でも楽しむことができます。この記事をきっかけに、多くの人が少しでも剣道に興味を持っていただければ幸いです。

*剣道部はいつでも部員を募集しています。興味を持った生徒は堂口まで声をかけて下さい。