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2019年10月 3日 (木)

【第597回】 「探究すること」刑部 純至 (国語)

 「探究」とは?
 それは、研究すること。見きわめること。

 今年度から、1週間で、1時間「総合探究」という授業が、導入されました。
 その時間は、学年で活動の指針が示され、クラス担任指導のもと取り組むというもので、今は皆さんご存じ「論語」の言葉を扱っています。孔子の言った言葉から、生徒一人ひとりがどう感じるのか。私がその時間意識していることは、「探究」すること。

 例えば生徒の「〇〇と書いてあったから、そうなんだな~と思った。」という感想に対して、「なんで〇〇なんだろうね?」とか、「なんでそうなんだ~って思ったの?」とか、聞いたりします。

 「探究」とは、自分探し。
 「探究」とは、自分の思想の追求。
 「探究」とは、自分という人間の構築。

 遊学館の生徒たちは他者のことを考える優しい子が多いと感じています。しかし、自身のことを真剣に考えている子は逆に少ないように感じます。
 自分の可能性を見出し、信じてくれる最初の人は自分なんじゃない?

 そのための「探究」していこうじゃない!

 もちろん大人にも大切なことだと思います。私自身「探究心」というものを久しく忘れていました。でも、最近、新しいことに取り組むようにしています。「どうすれば上手く伝わるか」「認められるためにはどうすればいいか」「より良いものにするために」などなど・・・。
 今はその時間をとても楽しんで生活しています。

 プラスになる「探究」で、個性と生きがい。見つけてみませんか!?

2018年5月10日 (木)

【第528回】 「やるべきことをしっかりやる」刑部 純至 (国語)

今年度私は、我がクラスで黒板の上に目標を貼っています。

「やるべきことをしっかりやる」

すごくざっくりした言葉ですが、自分にとってやるべきことってなんだろうと思うきっかけになればいいなと思っています。

今週は面談週間です。
「就職するのは嫌やし、、、専門で。」
「勉強する気ないし、、、就職します。」
「まぁ、なんとなく○○がいいかな~。」
「とりあえず」「親に言われて」「○○的な感じで」「資格『とか』とりたいし」

こんな言葉が面談でよく出てきます。
そんなときにふとタイトルの言葉が出てきます。

高校生たちはなにを「やるべき」なのでしょう?

自身の立場で、何をやるべきなのかをしっかりと考えるべきだと思います。
そんな難しいことではないはず。自分のことやし。

自分の将来を考えることのできない人間が、
毎日を輝かしくすることはできないだろうな~・・・。

とはいうものの、学校の勉強に、進路、受験、部活、また、家族、友人、先生との人間関係。
高校生は考えることが多いし、すごいなあと感心します。その中で成長も確実にしているのだけれど、上に書いたような言葉を聞くと、少し心配になります。

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将来のことを考えて、今日を輝かしく!頑張れ!!

2016年12月15日 (木)

【第456回】 年末。成長を感じた瞬間。刑部 純至 (国語)

元気ハツラツ!新年度を迎えてもう8ヶ月が経ちました。今思い返すと、「今だったらこうしてたな~」とか「あそこはこうするべきだったな~」とか。後悔ばかりが先に歩いていきます。だけどその後に後悔に追いつこうと走ってくるのが、「遠足の焼きそば美味しかったな~」とか、「学園祭炭臭くなったけど楽しくてよかったな~」とか。いい思い出が頭の中を駆け巡っていきます。

 さてさて、今年は、私自身初めて3年生の担任をすることになりました。書類を作成したり、生徒と面談をしたりで少し大変な日々を過ごしています。
私は先生ブログ前回、前々回と遊学生の成長について書きました。今回も同様に成長についての話です。
今私が所属している学年会は3年間一緒に持ち上がってきました。強烈に成長を感じるのは、何事も自分で取り組もうとしているところです。「先生に聞いたほうが早いんじゃない?」とか聞こえてくるときもありますが、その本人はなかなか聞きに来ないんですね。何をしているのかと思って耳をそばだててみると、「いや、もうちょっと自分で考える」という一言。この成長がお分かりいただけますでしょうか?(笑)赤ちゃんで言うなら、ハイハイからタッチできた!みたいな感じです。他にも、気が付いたら掃除してくれたり、私のことを気遣ってくれたり。徐々に大人になっていくのだと感じます。
悩みがあったり、不機嫌なときがあったり、波はまだまだありますが。それもまた勉強。まだまだ成長してほしいと思う今日この頃です。
ついでに、こんなことを聞かれました。「先生!もうすぐ卒業だけど寂しいやろ?」私は「嬉しいねぇ」と答えました。高校生活で成長し、その先の進路でまたどれだけ成長して社会に出ていくのか。楽しみです。
良き大人。良き社会人になってほしいがため、今日も先生たちは全力で!ちょっとよそ見しながら。。。頑張りま~~す

2015年8月18日 (火)

【第390回】 夏の余韻...刑部 純至 (国語)

毎年思うことですが、
      「夏は暑い。」
夏はどこにいっても暑くて、日焼けはするし、寝苦しいし、海水浴は楽しいけど、サメがいるし・・・。それならショッピングだとショッピングセンターへ行くと逆に寒くて体調を崩してしまったり。
もう夏という季節はいらないのでは?と思うところではありますが、
      「夏は熱い。」
変えるとちょっと魅力的な季節になります。私は「暑さ」は苦手ですが「熱さ」は大好き!

今年は、硬式野球部、男女卓球部、女子駅伝競走部が全国大会に出場。他の部活動も次は自分たちだと日々汗を流しています。また、特進クラスを始め、夏休みも学校で、自宅で、勉学に奮闘している生徒たちも多くいます。その中で私が見てきた生徒たちの奮闘をご紹介したいと思います。

2年生の特進クラスは夏合宿を山中温泉で行っていました。とても良い環境の中で決まった日程のもと取り組んでいました。私は夕食ごろを見計らい、どんな感じでやってるんだろうとブーンと車を走らせお邪魔させていただきました。
いつもと違う環境と自然の開放感なんかも混じって生徒たちはのびのびと取り組んでいるようにみえました。
「え?刑部先生なんでおるん?」とか(学校で言われたらなんか自信なくしちゃいますね)「こんにちは」を連呼したりとか(「返事は1回!」のごとくつっこみたくなりました)
なんと私の顔を見るだけで大笑いする子もいたりして・・・。素敵な子たちなのだけれど、本当に大丈夫かー?なんて思ったりもしたのですが、そこはさすがの特進クラス!メリハリがきくんですね~。勉強タイムになったとたんに、「先生バイバイ!」「先生ありがとうございました」といって奥の部屋へ向かっていきます。(今の今まで楽しく話してたのに・・・)外の窓から中をみるとさっきとは違った顔をする生徒たち。その表情は「真剣な大人小人」といった感じ。学校では見れない顔をみた気がしてとってもいい気持ちで帰ることができました。生徒の皆お疲れ様!これからまだまだ頑張っていくよ~!!引率・指導の先生方もお疲れ様でした。生徒を見つめる先生方の目をみて、ちょっとほっこりしました。

そして、引率で一緒に応援させてもらった硬式野球部の甲子園大会。
二回戦、熊本県代表 九州学院高等学校 三回戦、神奈川県代表 東海大相模高等学校

2試合とも様々な感情が沸き起こるものとなりました。
ただ一つの白球という勝利を掴もうと一生懸命プレーする選手たち。
少しでも力になろうと力の限り声を出すベンチの選手たち。
ベンチには入れなかったけれども、気持ちを一つに喉がどれだけ潰れても声を出し続けるスタンドの選手たち。
魂のこもった吹奏楽部の演奏。
それを後押しするかのように声を出す生徒たち。卒業生。保護者の皆さん。ファンの人たち。

掴んだときの喜び。掴まれたときの悔しさ・・・。

ちょっとだけ関わっている私でさえこんなたくさんの感情をもらえるとは。
やっぱりいいですね~。高校球児。
硬式野球部の皆さん、本当にお疲れ様。感動をありがとう。

   この日々を自信にして、

       3年生は次なる世界へ。

           1・2年生は新たなる道をつくるために。

ちょ~~~~っとだけ休息の後...おし!プレイボ~~~~ル!

2014年3月 1日 (土)

【第320回】 生徒の成長を通して刑部 純至 (国語)

 月日が過ぎるのも早いもので、この間、新学年がスタートしたと思っていたら、もう卒業の季節になりました。月日が過ぎることと共に、生徒たちの成長の早さも感じています。
 私は男女バドミントン部の顧問をしています。最初の頃は、まずは挨拶などの礼儀から、何から何まで指導してきました。その時の生徒(部員)は、いわゆる「言われたことだけやっている」状態です。
 そんなある冬の日、練習試合で他校の生徒が来校するということで除雪をしているときに、ある部員が「先生、あっちのほうも除雪しますね!」その他の部員たちはその場所に移動しているところでした。移動している部員達からも「バス停はあっちにもあるからこの道からもくるやろ」とか、「マジで完璧にしよ」などなど。。。
 その一つの言葉、誰かのためにと率先して完璧にしようとする行動の中から生徒の大きな成長を感じました。
 自分で考え、行動し、しかもまとめている人に確認を取る。大人でもなかなかできないことを楽しそうに行う部員達をみて、何か深く胸に感じるものがありました。
 なにかの縁でバドミントンを始めて、好きになり、上手くなりたいと願い実行し、負けを知り、また上手くなりたいとより強く願う。(ちょっとつまずくときもあるけどそれは仕方ない!高校生ですからね。気持ちに波があって当然!)そんな部員たちを見て私は逆に学ぶことばかりです。そして、自身も選手たちと同じ目標を持つのです。選手たちに負けず劣らず強い気持ちで。
 部員だけではありません。担任として持っているクラスの生徒、教科を担当しているクラスの生徒など、関わっている生徒全員の成長を感じます。
 もちろん卒業を迎えた3年生も同じです。私は2年間同じクラスの教科担任を勤めました。2年生のときから今まで、いろいろな会話をするなかでたくさんの「成長」をみました。高校生の成長ののびしろというものは計り知れないものだと感心しています。
 私は、彼、彼女たちから励まされます。転んでも転んでも立ち上がろうとする生徒たちを見て、私自身が学び、頑張らないと!と思えるからです。

 最後に、3年生の皆さん、卒業おめでとうございます。
 皆さんが楽しく、素晴らしい、充実した、人生を送れるように祈っています。皆さんが行く道も、皆さんが抱く夢も無限大!常にとは言えないかもしれないけど、なるべく素敵な笑顔でいてください。

2012年11月22日 (木)

【第256回】 緊張の果て...挫折と決意刑部 純至 (国語)

 私は今年の春からバドミントン部の副顧問として中村教頭先生そして、部員である生徒たちと共に練習、遠征、合宿に日々励んできました。バドミントン部男子は、バドミントンを高校から始めた選手が多く、このコラムのタイトルにもなっている新人大会が初めての公式戦という選手ばかりでした。高校入学からここまで、頑張ってきたことを出せる場が与えられ、期待と希望で満ちていたことでしょう。実は、私もバドミントンは経験がなく、大会に一人で引率することも初めてだったので、自分のことだけを思うと不安でいっぱいでした。しかし、「顧問である自分がしっかりしなきゃ!」と会場では堂々としていたつもりです。

 そんな初めてもりだくさんの新人大会が今月の8日~11日に行われました。団体戦、個人ダブルス、個人シングルスのトーナメントがスケジュール通りに進められていきます。1日目、2日目、3日目と終わり、試合前にもっていた希望はことごとく打ち砕かれてしまいました。極度の緊張で足が震えて一人でベンチに座っている選手もいました。そのときに、なにか緊張を和らげることができればと後悔しています。部員達にも、自分にもたくさんの、大きな課題が残る大会となりました。

 今回の大会で深く残っていることは、負けて帰ってくる選手の表情です。悔しいというか、悲しいというか。言葉にはできませんが、心に残る表情をしていました。

 ここまで自分達なりに一生懸命やってきて、勝つことができない。そしてさらに上のレベルを見せつけられ、挫折してしまうのではないかと思っていました。

 しかし、その後のバドミントンノートに「勝ちたい。」と書いている部員がいました。

大会後の練習から、少しだけれど行動が変わった部員がいました。まだまだ物足りない部分はありますが、徐々に変わってきています。

 高校生って強いですね。無邪気というか、とまることを知りません。私も気合いを入れて、全力で、本気で、生徒達と向き合っていきたいと改めて思いました。

 生徒はもう新たな目標に向かって走り始めています。もっと強く。更なる夢の実現のために。。。私も歩幅を広くして生徒達についていこうと思っているところです。