メイン

2025年8月 7日 (木)

【第899回】「叱られ上手の心得」小森 眞里奈 (国語)

 学校にいると、生徒が叱られている場面によく遭遇します。そして、「あーあの子、叱られ方がヘタだなぁ」 と、たびたび思うのです。なぜこんな偉そうなことを思うのか。 それは・・・私が「叱られることのプロ」だからです。

 教員になる前、私は一般企業に勤めていました。「テレビ」という名前につられて就職したのは、ケーブルテレビ局でした。華やかな世界を夢みた私が配属されたのは、お客様センター。コールセンターで、パートの電話オペレーターさんをまとめる、SV( スーパーバイザー) という職を3年経験しました。何百本、何千本という電話を受けました。そして、主に私に回ってくる案件は、クレーム対応。3年間で、何百件もお叱りをいただき、謝罪しました。謝罪の手紙やメールも、何通も書きました。時には、会社に殴り込みにくるような激昂したお客様の対応や、直接ご自宅へ謝罪に行くこともありました。
人生であんなに苦しい3年はないなと、今も思います。それでも、あの3年が私を強くしてくれました。叱ってくれる人、クレームをくれたお客様たちに私は、社会人として大きく成長させてもらったと思っています。


〈そんな私が伝えたい、上手に叱られるポイント〉

① まずはとにかく聞く
相手がどんなに理不尽でも、どんなに腹が立っても、反論したくなっても、絶対に遮らず、まずは黙って最後まで相手の話を聞きましょう。
② 感情的にならない 顔に出さない
叱られて悔しい、悲しい、怖い、腹が立つ…そんな気持ちを抱くのは当然です。でも、まずは冷静さを保つことが大切です。ふてくされた態度をとる、逆に怒るなんてもってのほか。 相手が感情的な時ほど、自分は冷静でありましょう。
③ 言い訳をしない
状況説明と正当化は違います。なぜ叱られているのか、まずは「自分に落ち度がなかったか」を考えましょう。
④ 相手の意図をくみ取る
叱る側はあなたを「良くしたい」「改善してほしい」という思いの場合が多いです。相手の真意を考えましょう。
⑤ 次にどうするかを考える
叱られたことを無駄にせず、「次からどうするか」「改善点は何か」を自分の中で整理しましょう。

 私は「叱られるプロ」から、「教員」という、どちらかというと、叱ることが多い立場になりました。
叱る立場になってわかったのは、叱ることは本当にエネルギーのいることです。叱るより、見過ごすほうが、よっぽど楽なんです。
 叱られて、その時は素直に受け入れられなくても、ちょっとだけ立ち止まって考えてみてほしいです。「この人は、なぜ叱ってくれたのか」「私のどこを直したらよいのか。」そうやって心の中で整理していくと、叱られた経験が、自分を成長させるきっかけになるはずです。

私がお客様へよく話したエンドフレーズ
「この度は、誠に申し訳ございませんでした。また、貴重なお時間、ご意見をいただきありがとうございました。お気づきの点がございましたら、いつでもご連絡くださいませ。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」

 叱られて、終わりにしない。叱られたことを、次へつなげられる「叱られ上手」になってほしい。叱られたその先に、自分の未来を広げていく人になってください。

2024年3月 7日 (木)

【第825回】「私は踊るアホです」小森 眞里奈 (国語)

「踊る阿保に見る阿保、同じ阿保なら踊らにゃ損損」

人はみな人生を苦しみ悩み、もがくアホです。何でも上手くいって見えるあの人も、何もかも手に入れて見えるあの人だってきっとそう。こんな人生という苦難に放り出され悩む私たちは、みんなアホ。

それならば!「見るアホ」 つまり、すかしてカッコつけた傍観者になるのではなく、「踊るアホ」 = 今をがむしゃらに精一杯生きて楽しむアホになりましょう!「踊るアホ」になるために、人の熱い姿をたくさん見て、感じて、一緒に一喜一憂したいと思っています。

世の中にはたくさんの熱い人がいます。私は、運動も音楽も芸術も出来ないけれど、できる限り現地へ応援に行って、鑑賞にいって、参加して、沢山の感動や熱い感情を共有させてもらっています。まだ幼いわが子たちにも、人の熱い姿を見て、肌で感じて欲しくて、一緒にいろんな場所へお邪魔しています。おすすめは、ライブ!そして、試合やお祭りです。

「他人ごと」を「自分ごと」のように楽しみ、喜ぶことができたなら!人生は何倍も輝き、彩るのではないでしょうか。

遊学館にも一緒に熱くなれるチャンスがたくさんあります。自分の熱くなれるモノがまだ見つかっていなくても!一緒に応援しましょう!一緒に踊るアホになりましょう!一度きりの人生、踊らにゃ損損!

20240307

2022年10月 6日 (木)

【第750回】「「わたし」を諦めない」小森 眞里奈 (国語)

「わたし、勉強できないし…(ムリムリ!)」「わたしはあの人とはちがうから…(ムリムリ!)
「わたしの家はこうだから…(ムリムリ!)」「時間がないし…」「お金がないし…」

ムリムリ!
をひきだす言い訳は無限にでてきた、若き頃の私。
大人になって、就職して、結婚して、子どもができて… 時間もお金も立場も…さまざまな制約が増えました。
まさに、何もかもがムリムリ!!な状態です。

ところが、いざそんなムリムリ!!な状況になると「いや、ムリじゃないし!!」
と、すべて突っぱねたいと思っている、今の私。
もともと、あまのじゃくなんです。

「子どもがいるから…
子どもと一緒にできることは?子どもがいてもできる方法はないかな?!
(3●歳にして娘と一緒に習い事始めました。学生の時に出来なかった留学を、
娘たちと一緒に…!親子留学が今の目標です)

「もう○○歳…
だけど、人生100年時代!
まだまだ!今日の私が1番若い!」

ない時間は作り出そう!そんなふうに考えるようになりました。
そして、昔なら「ムリだったら恥ずかしいし…」と秘めていた
欲しいもの、やりたいこと、やってみたいこと…を口に出せるようになりました。
口に出すと、賛同してくれる人や応援してくれる人、導いてくれる人に恵まれるようになりました。

何より、自分が本当はどうしたいのかに気づくようになりました。
諦めたくなかった自分に気づきました。
出来ない自分も、ダメな自分もひっくるめて、
その上で、ムリムリ!…ではないようにする方法を考えたい!
そう思うようになりました。

5年後会ったときに
「変わらないね~!」 ではなくて、「変わったね~! 」
と言ってもらえるそんな人間になりたい。
私が、「わたし」を諦めない限り、
私の道はどこへも続くはず。

だから私は、わたしを諦めない。

2021年4月 1日 (木)

【第674回】 「高校生の私へ」小森 眞里奈 (国語)

遊学館の皆さんと同じ高校生の頃、私は自他共に認める、
"お父さんがキライ" そんな思春期真っ只中の女子高生でした。
社会人になって、私の父嫌いは少し薄れつつも、父には素直になれないままでした。

しかし、私が24歳の時…父に癌が見つかり余命を宣告されます。
父に結婚式に参列してほしい…と急遽大慌てで結婚式準備をしました。
どんどん病気が進行し、入院先の病院から車椅子でやって来て、別人のように痩せ細った父を支えるようにしながら、何とか一緒にバージンロードを歩くことができました。

結婚式から2ヶ月後…
桜が散る春の終わりに、父は旅立ちました。
私が遊学館に勤め始めてまだ20日目のことでした。
亡くなる前日、実家のある富山の病院で、
「お父さん、私明日も授業があるから金沢に帰るね」と言うと、もう声も出せなくなった父が、震える手でしてくれたピースサインが今も忘れられません。

亡くなる前に結婚式ができて、私は少し親孝行できたのかな… そう思う時もありました。
でも、今私には愛する2人の娘がいます。
この娘たちを一目お父さんに会わせてあげたかった…、お父さんがいたら…。
そんな事ばかり思います。

「親孝行したい時には親はなし」
よく耳にする言葉ですが、今とても身に染みています。
まさか数年後に父との別れを迎えているとは思いもしていなかった、生意気で、素直じゃなかった高校生の私へ1番教えてあげたい言葉です。

2014年5月22日 (木)

【第328回】 選んで、笑顔で小森 眞里奈 (国語)

今日は何を着よう。何を食べよう。どこへ行こう。
こんな些細なことから、
高校はどこにしよう。大学はどこにしよう。何の職業に就こう。どこの会社で働こう…。

私が26年間生きてきた中で、“自分で選択をしなければならない場面”が多々ありました。選択には、「あ~あのとき、ああしておけば…」という後悔はつきもので、いまだにそんな事を思ったりすることもあります。

私が遊学館高校に来て感じたのは、自分で自分の道を探して、選んで、その道を進もうと頑張っている生徒がたくさんいるなということです。勉強でも、部活動でも、趣味でも、何かコレ!と決めて、打ち込めるということは、素敵なことです。
そんな生徒のみなさんも、遊学館高校を選んで、他校の友達が羨ましく見えることもあるでしょう。また、部活動を頑張る!と決めて、睡眠時間や遊ぶ時間が削られて、自由に過ごして見える友達が羨ましくなることもあるでしょう。
でも、選ぶことは同時に、何かを諦めること。そのくらいの覚悟を持って、選んだ道に臨むことなのかもしれません。

後悔してばかりの私ですが、自分の選択が、「間違いじゃなかった!よかったな!」と思える時は、いつも決まっています。
自分が最高に楽しめた時と、一生懸命やり通せた時です。
そう思うと、どんな選択も、間違いにしてしまうのか、間違いないものにするのかは、自分次第なのかもしれません。 何かを選んだことによって、たとえ何かを手放すことになったとしても、選んだことに胸をはれるよう過ごす努力が必要なのだと思います。

「私が選んだことを、最良のものにできるのは私自身。」
そう思い、日々の生活を笑顔で、一生懸命向き合っていきたいと思う毎日です。

続きを読む "【第328回】 選んで、笑顔で" »