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2011年11月17日 (木)

Vol.4 どこで学んだか…でなく、何を学んだか松田 淳 (地歴・公民)

自分の過去を振り返ると、まさにこの言葉を実感できます。
多くの先生、多くの友人、多くの知人、多くの書物、多くの場面。

多くの人に出会ってこそ学び、体験し、吸収したことがいっぱいあります。
自分で言うのも何ですが、反発して批判するより、まず素直に吸収してみる性格です。
そして、時間をかけて自分に合うようにアレンジして、自分の考え方や生き方の一部にしてしまいます。

中学生、高校生のみなさん。みなさんは今、若い。
がゆえに、自我の目覚めとともに、“自分”の考え方・生き方を強く意識する。
そのような今だからこそ、学び、吸収するということも同じくらい意識してほしい。
いろいろな人に出会って、いろいろな考え方に触れ、素直に吸収する。
心の扉を一杯に広げて、耳を傾けじっくりと聞き入る。
「へぇ~」「本当に!?」「なるほど…」。
知らなかった世界がどんどん見えてくるようになります。
世界が広いことに気づくと同時に、自分がいかに小さな存在かわかるようになります。

待ち姿勢ではだめなのです。時間は刻々と過ぎていきます。積極的に、前向きに。
トライアル・アンド・エラー(試行錯誤)。失敗も経験です。誰も保証してくれない。
自分への保証は自分自身でするのです。だから失敗しても自分に納得ができる。
未熟な自分がチャレンジして失敗したのだから、責任は自分にある。人のせいでない。
中学3年間、高校3年間、そこにいれば与えてくれるという考え方でなく、
自分自身が積極的に学ぼうとする、その前向きな姿勢が大切なのです。
どこで学んだか…という思い出やプライドも支えになると思いますが、
何を学んだか…という中味が、将来の自分を支えることになるのです。
人生を豊かに、人生を理知的に、人生を前向きに生きましょう。