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2022年12月29日 (木)

【第763回】「継続すること」髙橋 李句 (国語)

 2022年最後のブログ担当のはずです。何を書こうか4月からずっと考えて、結局ここまで来てしまいました。
・年末だから締めくくりっぽいこと?
 →キャラでも柄でもないから×
・大ケガからの復帰(8割方治りました。)
 →つまらなくてケガしそうだからなし
・車が変わった話?
 →誰も興味ないからなし
・文化祭のバンド、カラオケ企画に感動した話?
 →ほんとに感動した、かっこよかった
・押韻にはまったから押韻について?
 →能ある鷹は爪を隠し、ノーマルバカは夢を無くしみたいなお遊び
・アニメ好きだからアニメ?
 →ラブライブ見てそうってめっちゃ言われる(実際見てない)
・ネット麻雀始めたからネット麻雀について?
 →難しいけど楽しい、脳トレみたいなもの
・VTuber見るようになったし、YouTube全般?
 →生徒におすすめ教えてもらってる
・カフェでだらーっとしてる話?
 →ス○バじゃないです。
・図書館楽しくて仕方ない問題
 →ほんとに楽しい。夢の国
 しかし、どれも書いては消してを繰り返し締め切りぎりぎり…。夏休みの宿題も、大学のレポートもギリギリまでやらないタイプだった自分に心から嫌気がさします。
 悩みに悩んだ結果、思いつきました。「今年1年継続したことの話」です。そもそも、ブログのネタを考えられたのは『マイブック‐2022年の記録-』(新潮文庫)があったからです。2023年版も出ている頃でしょう。僕は今年1年欠かすことなく『マイブック』に日記をつけました。何を食べたか、何を言ってもらったか、何をおすすめされたか、何をしたか、何を買ったかなどを箇条書きや文章で書き残しました。そして現在(12月25日午後8時33分)コーヒー片手に『マイブック』を開きブログを執筆しています。何気なく始めたものだけど、1年継続できたことは誇りに思っていますし、飽き性の僕がここまで続けられたのも驚きです。来年は何を継続しようかなと考えているところです。『マイブック』はしんどかったので来年はやりません!(笑)みなさんも一緒に1年間継続して何かをしてみませんか?

2022年12月22日 (木)

【第762回】「新しい挑戦をしよう」T. Y. (英語)

 日本中が熱狂したサッカーのワールドカップも終わり、もうすぐ新しい年を迎えます。私はサッカーも見ますが、今年一番楽しませてくれたのは大リーグで二刀流で活躍する大谷翔平選手です。毎朝大谷選手の試合結果をチェックするのが日課でした。来年のWBCも楽しみでしかたありません。
 私も今年は二刀流に挑戦しました。今まで遊学館高校では英語を担当していましたが、今年度は情報も教えています。私が高校生の頃は「情報」という科目がまだなく、家にはパソコンもスマホもない時代でした。情報化がもたらした生活の変化やコミュニケーション手段の発達について教えるたびに、「私が高校生の頃は友達と待ち合わせするときは家に電話して約束するしかなかった」とか、「集合写真をみんなでシェアするときはまずフィルムを現像して写真を焼き増しして、遠くに住んでいる友達だったら郵送しなければいけなかった」と昔話をたくさんしてきました。今ではほとんどの人がスマホを持っていますから、待ち合わせする前から友達の居場所がGPSでわかったりしますし、集合写真なんてスマホで撮ってSNSを使えば一瞬で全員に送れますよね。ほんの数十年しか経っていないというのに、私たちの生活は本当に大きく変わったと気づかされます。
 ところで、今年から新しくなった「情報Ⅰ」ではPythonという言語を使ってプログラミングを学習します。プログラミングを教えるのは初めてで、私にとっては試行錯誤をしながらの挑戦でした。プログラミングの学習に入ったとたんに英単語や演算子がたくさん出てきてびっくりした人がたくさんいたのではないでしょうか。2学期期末考査の後では「難しくて全然できなかった」という声が多かった一方、「前から興味があった」とか「将来プログラミングの仕事をしたい」という声もあり、とてもうれしく思いました。プログラミングを学ぶのはプログラミング言語を覚えることが目的なのではなく、自分の目の前にある問題をどうやって解決していくか考える力を身につけることが大切なのです。Pythonの見た目の難しさに負けずに「考えること」に挑戦してほしい。高校生のみなさんが今の私の年齢になる頃には、きっと現在はまだ想像ができないほど生活にいろんな変化が起こっていることでしょう。その時代の変化に対応できる「考える力」「生きる力」を身につけて高校を卒業してほしいと思いながら授業をしています。また来年プログラミングを教えることがあれば、今年よりもっと楽しく興味が持てる授業をすることに挑戦したいと思っています。
 みなさんも新しい年を迎えたらなにか新しい挑戦をしてみませんか。

2022年12月15日 (木)

【第761回】「知識のクーポン券」T. Y. (国語)

最近、電子書籍を読む機会が多くなりました。
電子書籍アプリには様々なジャンルの本が並んでいます。普段なら絶対手に取らないバスマガジンという本を開いてみました。
私はバス通学もバス通勤もしたことがないので、ほとんどバスに乗ることはありません。
しかし、表紙が地元の新潟ということもあって興味本位で開いてみました。
そこには、ほんとにバス好きのためのバスの細かい歴史や情報が詰まっており、面白いかと言われれば二回は読まないかなという感じです。
そこで得た知識が今後バスを乗らない自分の役に立つのかはわかりませんが、知識のクーポン券としてバスの話題が出た時には使えるだろうとストックしておきます。
学校では様々な情報や知識を仕入れることができます。
仕入れた情報がいつどのように使えるのかはわかりませんが、いざ使うときに「あのクーポン券どこいったかな」とならないように、頭の記憶容量を増やすことが大事です。
この雑多なクーポン券をたくさん持っていることで、私自身もコミュニケーションツールとしてお得に使えた経験もあります。
しかし、このクーポン券が使えるような場所に行かなければ使えないし、いつどのようなタイミングで使えるのかはわかりません。
使用期限はありませんので、たくさん持っていて得はあっても損はないと思います。
ただし、偽物のクーポン券も世の中にゴロゴロあるので、真贋はきちんと確かめた方が良いでしょう。

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2022年12月 8日 (木)

【第760回】「インターアクト海外研修」小坂 英洋 (情報)

 私が顧問を務めるインターアクト部は、1986年に設立され、今年で36年を迎えました。これまで多くの生徒がインターアクトの活動に関わり、たくさんの実績を残してきました。今回のブログでは、インターアクト部の活動について紹介します。
 インターアクトクラブは、ロータリークラブの支援を受け設立される、地元でのボランティア活動や海外の青少年との交流を通じて視野を広げ、国際感覚を養う青少年のためのクラブです。
 スポンサークラブは、金沢ロータリークラブです。インターアクトクラブは石川県に12団体あり、設立順に、金沢商業高校、小松工業高校、小松商業高校、鵬学園高校、加賀中央、飯田高校、遊学館高校、金沢高校、金沢龍谷高校、小松大谷高校、小松明峰高校、寺井高校です。さらに、石川県と富山県で国際ロータリー第2610地区とまとめられており、石川・富山で18のインターアクトクラブがあります。また、高校を卒業した若者が加入するローターアクトクラブという団体もあります。
 活動内容は学校や地域によって様々ですが、本校では学校周辺の清掃活動や募金活動、福祉施設のイベント参加、金沢市が主催するイベントのボランティア、点字や手話の学習などを行っています。
 このように、インターアクトは地域の役に立つ活動を柱として行っていますが、もう1つの柱である、国際理解のイベントは、コロナ禍により長く延期となっていました。
 インターアクト海外研修は、海外の青少年との交流を通して、視野・活動の幅を広げる目的で、国際ロータリー第2610地区が主催し、石川・富山のインターアクター(インターアクトクラブ員のことです)を海外に派遣する研修です。渡航先は隔年でオーストラリア、台湾となっており、コロナ禍前にオーストラリア研修旅行が延期となり、現在に至ります。
 そして、いよいよこのイベントが再開の日を迎えることとなり、本校からも2名の生徒が参加を予定しています。私は長らくこの研修旅行を引率してきました。
 オーストラリア研修の概要を示します。この研修は7日間の日程で、うち4日間はホームステイとなります。オーストラリアの観光はもちろん、現地の青少年との交流時間も設定されており、短い時間ですが、友情を育むことができます。
 海外研修の前には、4回の事前研修を通して、打ち合わせや交流会について企画し準備をします。そしていよいよオーストラリアへ、多少のホームシックはありますが、生徒たちは毎日を奮闘します。クリアしなければならないのは言葉の壁です。英語は毎日勉強しているようで、実際には使えないことがほとんどです。特にオーストラリアの英語は訛があるため、苦労しながらお互いの意思を通じ合わせ、ホームステイが終わる頃には昔からの知り合い、友達、家族のような関係になることができます。
 学生時代の海外経験は、人生観が変わることもあります。過去には自分の進路に大きく影響した生徒もいました。このように、海外研修は青春時代の貴重な経験をもたらすとても素晴らしい経験です。コロナ禍の状態にもよりますが、実現してほしいと心から願っています。
 インターアクト部に興味を持った中学生のみなさん、一緒に活動をしてみませんか。お待ちしています。

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2022年12月 5日 (月)

【第759回】「文理選択」S. Y. (理科)

 大体、1年生の10月~11月くらいに文理選択を行う高校が多いと聞くが、本校でも先月、そのコース選択希望調査が行われた。その中で、適性と希望が異なることもある為、その間で悩んであるという生徒もいた。

 このようなタイミングで、私はある機会を得て、金沢大学人間社会研究域で准教授をされている一方井 祐子(いっかたい ゆうこ)先生の「日本における女子生徒の理工系進学の壁 ~社会風土の改善に向けて~」というタイトルの講演を聞いてきた。

 その内容は、世界的に見たときに、日本の女性が理系分野に進出する割合が非常に小さく、その原因を研究しているというものであった。様々なアンケート結果やデータから分析をして、導き出された結論は、高校での文理選択が関わっているのではないかというものであった。そこには進路相談という場面で、教員が生徒に対して性差を無意識に勘定して指導しているのでは?という仮説が示された。そして、それを確認すべく現場の意見を聞きたいと、一方井先生は聴講している我々高校教員に対して、非常に丁寧にかつ謙虚な姿勢でヒアリングをしていった。すると、そこにいた教員達から、自分たちの影響はそこまで大きくなく、家庭や社会環境に大きく影響されているのではないかという意見が飛び出し、その方向に議論が進んだ。

 そして、その講演は次のステージに移行する。そこで一方井先生は、保護者に対するアンケートと生徒の文理選択の相関性を表すようなデータを示した。そこには国際教育到達度評価学会(IEA)の学力調査で、中学2年生時点での数学の能力に性差はほとんどなく、能力差は個人差であっても、性差はないというデータが含まれていた。そこから、さまざまな先行研究の結果をふまえて、日本の女子が中学生のときになぜか数学が苦手なふりをし始めるという分析結果に、一方井先生らは至ったのである。これは何を意味するのか?なぜ、そのように振る舞うのか?日本社会が知らず知らずのうちに女性は数学的能力が低いという固定観念を植え付けているのだとすれば、文理選択やコース選択の自由は失われてしまっていると言える。(そのことを一番危惧している一方井先生らの研究が、今後さらに進むことを期待している。)

 私もフラットに進路選択ができるように生徒の進路相談に応えたいと、この講演を聞いて強く感じた。

2022年12月 1日 (木)

【第758回】「遊学講座」S. Y. (理科)

 今年の遊学講座もあと1回となり、全18回の講座を終えようとしている。本校の遊学講座は60以上の講座の中から、生徒自身が主体的に選び、1年間を通してその道に通じる方々から教えてもらうというもので、文化系のものや学習系、運動系のものまで幅広くある。中には部活動の延長線上にあるものもあるが、基本的には生徒の希望が概ね叶うように受講調整されている。

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 この取り組みは、本校の歴史の中でも長く、遊学講座との出会いを通じて、将来の夢や仕事に結びつけた卒業生もいる。そして、その卒業生の方が現役生に還元したいということで、新たに講座を開講してくれるという良い循環が生まれている。

 このように多くの方に支えられながら、運営されている遊学講座は、地域社会に開かれたものとして、今を生きる遊学生の学びに、大いに貢献している。この1年間で何に出会い、何を身に付けたかを、もう一度、遊学生自身、振り返って来年度につなげてもらいたいと強く願っている。