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2017年3月23日 (木)

【第470回】 裏表示はよく読んでT. M. (理科)

 スーパーマーケット・ドラッグストア・ホームセンターで売られる商品には必ず、用途・使い方、使用量・液性や成分、使用上の注意、応急処置が記入されています。
 なんとなくいつも使用している商品は最初の購入時だけ裏表示を確認して、いつも間に読まなくなって使用している場合が多いです。
 一般会社で研究開発として8年弱働いて、体を洗浄するボディソープ・シャンプー・コンディショナーやトイレやバス・キッチンのお掃除に必要な洗浄剤を研究してきた者として教えることがあります。
 3年以上使用している商品は香料(香り)や界面活性剤(洗浄成分となる原料)が微妙にマイナーチェンジされていることが多く、裏表示の販売名が、前回買ったものと違う場合は変わっている証拠です。
 10年ほど前から使用法の危険性と汚れが昔ほどひどくなくなったことから一般家庭での洗浄剤として中性洗剤は多く販売され、温泉旅館やホテルの汚れが多く発生する所では業務用として用途によって強い酸性の洗浄剤やアルカリ性の洗浄剤が販売されています。『混ぜるな危険』は酸性の製品と塩素系の製品との化学反応が起こる可能性があるため一般家庭では中性製品が多く発売されています。
 化学基礎の授業で『酸性・塩基性』の身のまわりの物質のpHがあり、人間の体の中でも
胃液のpH1.5の強酸性
汗はpH5の弱酸性
唾液はpH6の弱酸性
血液はpH7の中性
涙はpH8の弱塩基性と違いがあります。
 食品のリンゴ・ヨーグルト・ビール・炭酸飲料・黒酢・梅酒などは酸性から中性、焼酎・ミネラルウォーター・豆乳は弱アルカリ性から中性なので摂取するほとんどの食品が酸性から中性になり、吸収時には酸性だった食品も成分により体内でアルカリ性になる場合があります。アルカリ性食品と呼ばれています。
 今回、裏表示はよく読んでとタイトルにした理由は興味深い小さな火傷の事故が気になったからです。この小さな事故とは、瞬間接着剤の使用時に手に接着剤が付着くことを嫌がって軍手を使用して作業をしていたら軍手に付着した接着剤が軍手の繊維と化学反応し、火傷をしそうになったということです。
 瞬間接着剤は名前の通り、瞬時に液剤が固まる反応のため100℃以上の熱が発生します。使用時には軍手ではなくポリエチレン製のゴム手袋の使用や布やテッィシュ・ストッキングへの接着剤の付着に注意する事が大切とセメダインやアロンアルファの公式サイトで呼びかけています。
 最近、プチリフォームの『Do It Yourself』=DIYが流行っているので使用時には私も含めて気をつけましょう。