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2011年9月29日 (木)

【第201回】 「変わる」ということ城丸 哲宏 (地歴・公民、福祉)

 私は女子卓球部を指導させてもらっていますが、その中で心掛けていることの一つに、選手を「変える」ということがあります。それは簡単なことでは無いのですが、大切なことだと思っています。

 では、どのような時に選手が「変わる」のかと言いますと、それは「感動」した時だと思うのです。「感動」した時には必ず「変われる」チャンスがあります。

 私がこのようなことを考えるようになったのは、あるきっかけがありました。それは、私がまだ駆け出しの指導者だった頃に、ある人物の講演を聴いた時の話です。その人物とはバスケットボール界の名伯楽、秋田県能代工業高等学校の加藤廣志先生のことであります。

 とにかく、話が上手で、引き込まれていきます。私自身とても感動して、涙が出てきました。周りを見渡しても多くの人が涙を流していました。

 このような体験は初めてのことでしたので、私自身大変驚き、また、大変感動したことを鮮明に覚えています。それと同時に感じたのは、「この先生の話を毎日聴いていた部員は強くならないはずがない」ということと、私も「指導者として選手を感動させられる話ができるようになりたい。」ということでした。

 私の経験から言っても、伸びる選手というのは、感受性の強い、素直な選手が多いようです。この点から言っても「感動」することは大事なことだと思います。指導者は選手がどうすれば「感動」してくれるのか、ということにももっと意識を持つべきだと思うのです。

 最近、本校の選手にも一人「変わってきた」選手がおります。この選手が本当に「変わった」時にチームが目標に近づくことができると思い、楽しみにしています。