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2010年12月15日 (水)

【第163回】引退試合

 高校野球は3年生の夏の大会で負ければ現役を引退となります。
遊学館高校野球部にはそれよりも一足早く毎年6月下旬にその試合を最後に選手とサポート(メンバー入りをあきらめ練習の補助)
に分かれる3年生の引退試合があります。遊学館のユニフォームに背番号を付けプレーするのは勝っても負けてもその日が最後となります。遠くはるばる関東や関西から寮生活をしてまで夢を掴みに来た生徒もいるのにと思うと毎年切ない気持ちになります。

 今年は6月23日夏の大会でメイン球場となる石川県立野球場で金沢学院東高校と6時試合開始となりました。

 私は遊学館高校に来て3年目になります。
今の3年生は入学したときからの成長を見ているので「今日が引退試合。」と思うと、いろいろなことが昨日のことのように思えてきます。

「プレーボール!!」

普段の練習では見たことのない好プレーの連続、あわやホームランという会心のあたり。
スタンドで応援していた3年生もいつの間にかベンチに入り精一杯の声援をおくり、ピンチの場面では主将が伝令に走りました。(伝令に走るのは彼自身最初で最後だと思います。)

 8―7で遊学館の勝利!!
 最後の最後までお互いに最後の試合にかける気迫がひしひしと伝わってきました。

スタンドには多くの学校関係者の方々や生徒、
保護者、遠く兵庫県から駆けつけてくれた卒業生もいました。
これだけ多くの方々に応援したいただける3年生は本当に幸せだと思いました。

今年の夏、遊学館は多くの方々の声援のおかげで5年ぶり4回目の夏の甲子園出場を果たし、阪神甲子園球場で2試合プレーしてきました。全国大会を肌で感じ生徒達も頑張って「心・技・体」の向上に努めています。
この夏の活躍は試合で活躍した選手たちもそうですが、サポートとしてチームの為に働いてくれたメンバー外の働きのおかげだと思います。

今年の夏は生徒達のおかげで自分自身、貴重な経験をさせてもらいました。