« 2010年3月 | メイン | 2010年5月 »

2010年4月28日 (水)

【第131回】プチ自慢中川 光雄 (保健体育)

本校野球部が創部10年目を迎えました。
この9年間で、野球部は様々な記録を残してくれました。
そこで、今回はプチ自慢をしたいと思います。

野球部は春、夏、秋と行われる石川県大会に27回出場させていただきました。
27回中、優勝10回、準優勝8回、そのうち夏の大会は、9大会中6回決勝進出をし、3回の優勝、春の選抜大会とあわせて4回の甲子園大会に出場することができました。

しかし、野球だけ結果を残しているわけではありません。

部員達には「文武一体、自分-野球=0では駄目、むしろ勉強をし、テストで結果を残す方が、野球で結果を残すより簡単だよ」と指導しています。彼らは本当にすごいものがあります。最近では、自分達で目標点数を決め、それ以上の成績をとるようにまで成長しています。1期生の時から有名私大に合格し、活躍している卒業生も多数いますが、最近の部員達も負けず劣らずすごい。

現在、野球部から4年連続国公立大学へ進学しています。昨年度は残念ながら国公立受験に失敗した部員が2人います。彼達ならきっと志望校である大阪大学、横浜国立大学に合格し、【野球部から5年連続国公立大学への進学】を果たしてくれると信じています。

さて、今年のチームは例年のような野球における技術力はまだまだ発展途上で未熟ですが、【石川県で初の全国制覇、秋・春・夏と石川県完全制覇】という大きな志を抱き、日々練習に取り組んでいます。先日、春季大会のメンバー発表、背番号渡しがありました。メンバーに選ばれた選手の決意表明がいままで以上に素晴しいものでした。

そのなかで、【勝つだけでなく、自分達の試合を見に来てくれた人たちに感動を与えるプレーをベンチもスタンドもしよう】という決意表明がありました。部員たちのグラウンドでの全力プレー、スタンドからの一糸乱れぬ応援をぜひ見に来てあげてください。 私は、こんな遊学館高校野球部員を誇りに思います。

部員達よ 
このコラムを読んでプレッシャーを感じなさい。
そして、このプレッシャーを楽しめる人間へと成長していってほしい。

~ 320より ~   

2010年4月21日 (水)

【第130回】親の意見と濃霧は次第に身に染みるT. Y. (国語)

 今年度から「日本漢字能力検定」(通称:漢検)の受付や申し込みの担当になりました。

 昨年度から自主講座で漢検を指導はしてきましたが、スムーズに受付から合格の通知までできるか今からドキドキしています。

 世の中には、たくさんの資格があります。
そして、数年前から「資格ブーム」と呼ばれる現象が起こり、今では資格を取るためのゲームまで存在しているようです。そのため、テレビCMでも「資格を取ろう!!」という台詞をよく目にするようになりました。

 私は「資格」と見聞きすると、数年前に亡くなった祖母を思い出します。
私の祖母は産婆さんをしていました。私も祖母に取り上げてもらった一人です。病院へ泊まり込みで仕事をするなど忙しい毎日を送り、収入も一般家庭くらいを維持できて平凡な家庭生活を送っていたようですが、祖父が役場を早期退職してからさまざまな事業を始めては人に騙されたり、権利を取られたりと失敗続きでずいぶん貧しい生活を送らざるを得なくなってしまったようです。

 そんな貧しい生活を送っていた祖母には母親を含め4人の子供がいました。お金も無く食べる物も着る物も粗末な家でしたが、祖母は資格を取る為や勉強の為にかかるお金だけは惜しまず何とか工面していたそうです。

 高校時代は部活と学校の勉強だけを頑張れば良いと思って、資格の為の勉強なんて面倒くさい思いながら過ごしていた私は、母親になぜ「資格、資格」とうるさく言うのかと尋ねました。
すると母親は、「おばあちゃんがよく言ってたのよ。『資格は誰にも取られない、誰にも代わることのできない、自分だけの唯一の財産なのよ。お金が無くなっても、家が無くなっても、資格という財産は無くならないの。』って。だから、私もあなたに財産を増やして欲しいのよ」と答えました。

 祖母の話を聞いてから私は「資格」というものの大切さに気づきました。
そして、大学で教員免許を取得し、現在自分の財産を大いに活用し、日々苦戦しながらもやりがいを感じ充実した人生を送っております。きっと天国の祖母は喜んで毎日見守ってくれていることでしょう。

 遊学館の生徒にも漢検をはじめ様々な財産を増やしてもらいたいと思います。

2010年4月14日 (水)

【第129回】 沢村先生…寺山 いずみ (養護)

Viewimg1_6
沢村先生

 万花の春にさきがけて、白梅が清き香を放ちはじめたころ、
恩師で、同僚で、大先輩の沢村寿代先生が亡くなられました。
 金城高校時代、私は授業を受け持たれませんでしたが、
生徒指導の恐い先生で、全校集会の後、服装検査で沢村先生の前を通るときの緊張感は、今もリアルに思い出されます。
 私が教育実習に来たとき、毎日、実習ノートを提出しコメントを書いてもらったことも思い出されます。やっぱり、恐かったです。

 私が母校に就職し、三年目から、保健室で一緒に机を並べました。
7年くらい一緒に過ごしたと思います。
とても、厳しいはずの、沢村先生の女性らしさ、
教師としてのこだわり、夫を思う妻の顔、娘さんを思う母の顔、
いろんな面で、とても、魅力的な沢村先生を発見することが出来ました。
この、優しくて女性らしい人(見た目ではなく)が、
厳しい先生になるのは、大変な努力が必要だったと思います。
母校と生徒に対する愛がなければ出来るものではありません。

 1992年の「伝統」(つたえ)に、沢村先生のインタビューが載っています。
家族の事とか、いろいろ沢村節満載なので、先生を思い出してもらえればと思います。

【沢村先生の巻】

 毎日を厳しくも暖かく見守ってくださっている沢村先生にインタビューしました。

 委員 まず最初に生年月日、家族構成を教えてください。
 沢村 19××年、11月9日。主人と女の子が3人おります。
 委員 どうして先生になろうと思ったのですか?
 沢村 若さを保ちたかったから。
 委員 教師をしてよかったと思う時はどんなときですか?
 沢村 いい子がたくさん育っていってくれること。
 委員 今の金城生のどこが悪いと思いますか?
 沢村 公私の区別ができない。
     私生活でのおしゃれはいい。だけど切りかえて金城の規則を守ることがへた。
 委員 では、金城と他校の生徒の違いはなんでしょうか?
 沢村 他校の生徒のことはよく分かりません。他へ行ったことがないから。
     金城生は素直な生徒が多いと思う。
 委員 金城の校則についてどう思いますか?
 沢村 人間生活、当然!
 委員 で、では(話をかえて)今、転職するとしたら何をしますか?
 沢村 ダンサーになりたい!
 委員 え?(少し驚く)
 沢村 何でもいいから踊りたい!タップでもなんでも。夢です!あこがれです!
 委員 もし、生まれ変わるとしたら何に?
 沢村 考えたことない・・・ね。また、人間になりたい。
 委員 男、女のどちらに?
 沢村 男になったことがないのでやっぱり女かなー。
 委員 高校時代の思い出を何か教えてください。
 沢村 バレーボールをしていました。
 委員 今まで読んだ本で印象に残っている本は何ですか?
 沢村 「青春の門」。
 委員 先生が好きな言葉は?
 沢村 「努力」しかない。
 委員 尊敬している人は誰ですか?
 沢村 特に・・・。誰もいない。
 委員 誰も、ですか?
 沢村 しいていうなら、母親かな。
 委員 人生最大の失敗は何ですか?
 沢村 先生になったこと。(笑)
     普通の主婦になればよかった。
 委員 初恋はいつですか?
 沢村 中学校の頃、今の旦那さま?。(バスケットボール部だったそうです。)
     家も近くて500メートルくらい。初恋から結婚まではいろいろあったけどね。
     求められたから結婚した。
 委員 旦那様とのなれそめは・・・?(でも、初恋がすでに旦那さまですよね。)
 沢村 幼なじみ。
 委員 最近、気になることは?
 沢村 子供の結婚。(三人の娘さんは二十代だそうです。先生も「母親」ですね。)
 委員 最後ですが、今年の方針をお願いします。
 沢村 (少し間をおいて・・・・。)
     努力すること。若さを保つこと。
 委員 どうもありがとうございました。

 今は万花の春、桜に沈丁花、木蓮に雪柳、水仙にすずらんが咲き誇っています。
405名の新入生を迎え新学期のスタートです。
大好きな沢村先生のご冥福を祈りながら、母校と先輩方に感謝しがんばっていきたいと思います。
 卒業生のみなさん、沢村先生の思い出話をしに、来てくださいね。

Viewimg_18
沢村先生似顔絵 [「伝統(つたえ)」より]

2010年4月 7日 (水)

【第128回】桜に思いをよせて竹田 剛 (理科)

Viewimg_19  春は名のみの風の寒さですが、全国各地で桜の開花の便りが届いて来ています。金沢でも、つぼみが膨らみつつあり、開花が待ち遠しい季節となりました。

 「ねがはくは花のしたにて春死なんそのきさらぎの望月の頃」と西行の歌にもあるように、古来より日本人は桜の花に特別の思いを抱いて来ました。また、北陸地方など雪国では、鉛色の曇天が続く重苦しい冬から、やっと解放される喜びとともに、心もどこかしらそわそわとしたものになってきます。

 このような季節に新しい年度をスタートさせることができるのですから、不安よりも、期待や夢の方が大きく高まり素晴らしいことだと感じています。

 遊学館高校でも、この春、384名の卒業生が旅立ち、そして405名の新入生を迎えることとなりました。卒業生には幸多からんことを、新入生にはこれからの高校生活を充実させ、本校に入学して心より良かったと思える3年間にしてほしいと願っています。

 卒業式や入学式は人生の大きな節目に当たります。そういう意味では、これから新たな目標を定めたり、夢を描き大きく飛躍していこうとする人には絶好の機会となります。

 遊学館高校では、学習面においても、部活動面においても、先生方は親身になって熱心に指導してくれます。学習面でいえば、平日は午後8時まで、土曜日も午後5時まで学習することが可能です。生徒のやる気をサポートする体制は整っています。

 来年度、また桜が咲く頃に、さらにひと回り大きくなった自分を実感できるよう、今年一年ともに頑張っていきましょう。