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2010年3月 3日 (水)

【第123回】一期一会牛腸 尋史 (英語)

 世の中には様々な職業があるが、教師というのはその中でも、四季の移り変わりを最も実感できる職業のひとつではないかと思うことがある。

春には入学式、初夏の体育祭、夏の高校野球と夏休み、秋には学園祭と入試シーズンの始まり、冬には冬休みとセンター試験、そして最後が卒業式である。

 卒業式が行われる3月1日は、遊学館高校の教師にとって特別な日だ。
この1年であったことや、以前に送り出した生徒たちのことなど、色々なことを思い出す。
生徒たちの涙や晴れやかな笑顔を見ていると、こうやって多くの人たちの人生の大きな節目に立ち会うことができるのは、とても幸せなことだと思う。

 初めにも書いたように、学校では、1年を通じて様々な行事が行われる。
私は教師になって23年が過ぎようとしている。
だから、今日は私が教師になって23回目の卒業式だ。
入学式も学園祭も体育祭も、同じように23回経験してきた。

 私は時々自分に言い聞かせることがある。
「卒業式に限らず、学校で起きるすべてのことが、そして毎日の出来事が生徒にとっては『一生に一度』の経験なんだ。」

 4月に多くの新入生を迎え、また色々な行事が行われる。
しかし、それらを24回目の行事ではなく、24年目の私が生徒と一緒に経験する「一生に一度の出来事」であることを忘れずにいたい。

偶然ですが、今年の卒業式で卒業生総代の久保君も言っていた「一期一会を大切にする気持ち」で新たな一年を過ごしていきたい。