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2009年2月18日 (水)

【第76回】敗北から何を学ぶか、次の一歩が大切松田 淳 (地歴・公民)

2月7日(土)いしかわ総合スポーツセンター、春高バレー石川大会女子決勝“遊学館VS金沢商”覇者・金商バレー部に、わが遊学館がどこまで一矢を報いるか…胸が高まる。金商バレー部の伝統と厚み、類まれな素質を開花すべく日々厳しく練習を積み重ねてきた彼女達は、遊学の反撃にぶれることなく、自分たちのゲームを進めていく。動じることなく自分たちのペースで。

結果、3セット連取され完敗。さすが金商バレー部。石川県の代表として“全国大会”という舞台で金商バレーが躍動されることを心から祈りたい。一県民として心からエールと期待を送りたい。彼女達には今日はひとつの通過点であろう。彼女達の視線はもっとその先にある大きな目標を見据えている。

バトントワリング部の顧問としての私や、スタンドでチアとして応援していた部員も今日の試合からいろいろなことを学ばせてもらった。スポーツは勝利からも敗北からも学ぶべきことが多くある。わがバトン部は全国大会に19年連続出場するなかで、何度涙を流してきただろう。何度悔しさと非力さを痛感させられ、すすり泣きで沈痛な雰囲気のバスの中、帰ってきたか…。その都度、突きつけられたのは、「自分たち以上に努力していたチームがいた」という事実。勝負は冷たいまでに客観的で非情である。勉強もスポーツも、入試もすべてそうだろう。

『夢はかなえるためにある』というが、人並み以上の努力と練習を継続してしてこそかなうもの。『やればできる』というが、やらなければできない。できなかったのはやれていなかったという事実。「バトンに関しては未経験者集団、そんな自分たちが必死に努力してきたんだ…」全国大会覇者のチームにはそんなことは全く関係ない。ひたすら高いレベルで王道を走り続けていた。しかし、忍耐と挑戦の積み重ねから何が必要で何が足らないか少しずつ見えていたことも事実だった。

20回目の全国大会で、ようやく全国優勝…。大きな夢を設定するということは、すべてをそれに投入するという覚悟と不断の努力を要する。歴代の先輩達が歯を食いしばり、目標を下げることなく挑戦し続けてくれたことに心から感謝したい。忍耐と挑戦の歴史がわがバトン部にとって、最高の財産となっている。

がんばれ!遊学館バレー部 !!今日の敗北から何を学ぶか、次の一歩が大切…君達が全国をめざすなら、金商バレー部以上の練習をするしかない。彼女達の素質と努力を超えるには、それ以上の練習をするしかない。答えは明確。優勝は石川県一の練習の証し。金商バレー部の練習がそれを証明したのだ。彼女達は県大会優勝が目標なのではなく、全国大会優勝が目標なのだろう。

がんばれ!遊学館バレー部 !!高校時代に、とてつもない大きい目標を掲げ、圧倒的に強い者に挑戦できることはとて意義深い。次の一歩をどのように踏み出すかだ。悔しさというモチベーションだけでは、夢を追えない。希望もないと夢を追えないだろう。しかし、悔しさも大切な原動力になる。チーム一丸となって、今回の敗北について苦しみ、悩み、研究し、検証する。チーム一丸となっての高い目標設定、不屈の練習姿勢、環境をカバすべく知恵と工夫を絞り出す。自分達だけに通ずる理由を作った瞬間に敗北が決まる。翌日から再び飽くなき挑戦が続くだろう。君達が再び決勝への舞台に躍り出たときに、私達はまた必ずスタンドに集う。王者に対しどれだけの戦いを挑むのか、どれだけの覚悟で努してきたのか、その証しを見るために。

がんばれ!遊学館バレー部 !!七転び八起き。部活動を通じて、将来の人生のいくつもの指針や生き方を学んでいる。君達のチームの持つ明るさと元気よさ、遊学らしさを大切に。遊学のスポーツクラブはとにかく明るい。挨拶がしっかりしている。明るく元気な校風の下、部活動を通じての先生と生徒達の日々の“遊学”が、明日からまた体育館で、そしてグランドにと、途切れることなく続けられる。

遊学館バレー部!がんばれ!!

(終)