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2008年6月18日 (水)

【第43回】香港遊学K. Y. (国語)

 インターアクトクラブ(国際交流・ボランティア)の顧問を20年ほど務め、毎年のように生徒を引率し海外研修に参加した。その際の雑感を述べたいと思います。

 古いことだが、返還の前後の両年に渡り、石川・富山の代表生徒を引率し渡港することとなった。同僚の先生から「ベルリンの壁」ならぬ「香港の壁」のかけらを土産にと頼まれ、見知らぬ異文化に触れる喜びに溢れながら期待して臨む。

 香港空港に到着しての最初の感想は「異様に高いビルが密集しているなあ」ということ。この最初に感じたことが、その後の旅程中に得る感想の核となったようです。

 高層ビル群に象徴される西欧文明の臭いを、この「東洋の真珠」と呼ばれた都市の至る所で感じることができた。アジア諸国の中で、成る程一つの特異性を示していると思われる。

 ただ、不満に感じたのは日本人の旅行客が多いこともあってか、中国の一都市、あるいはアジアの一都市としての文化を感じることができなかったこと。先進的な「文明」はあるけれど、アジア固有の「文化」があまり感じられないというのが、率直な感想として残りました。

 金沢にもどってから思い起こしてみると、世界史の中での香港の役割というのも、直に香港の街並みを闊歩して、少しは理解できたような気がしました。