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2008年8月27日 (水)

【第52回】善因善果・悪因悪果・自因自果竹田 剛 (理科)

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犀川の朝

さすがに朝夕は涼風が吹くようになりました。私は、この時期になると、ある一人の生徒のことを思い出します。

 それは今から七年前、一年生の特進クラスを受け持っていたときのことです。クラスの中には、勉強だけではなく部活動にも一生懸命がんばっている生徒が何人もいました。

 その中でも、奥能登から本校の野球部の一期生として入学してきたTさんという生徒がいました。彼は、勉強・部活動は勿論、ともすれば手を抜きがちな清掃活動においても、誰が見ていようがいまいがいつも率先して取り組んでいました。

 私は、HRの時間にクラスの生徒に対し、彼の例を出して、「良い行いをしていれば必ず良いことが身に振り返ってくるものだ。受験の場合であれば、択一問題で偶然正解になることもありうるし、スポーツの場合であれば、ピンチになったときでも相手からミスをしてくれることもありうる。」といったようなことを話したことがあります。

 実際に、そのようなことが起こったかどうかはわかりませんが、彼は野球を最後までがんばりながら、勉学面でも手を抜くことがなく、見事、早稲田大学法学部に現役合格を果たしました。

 不思議なもので、人生とは利己的な行動を取ったり、楽をしたりすればその分、後で苦労を強いられ、一方、常に周囲を思いやり、地道に努力をすればその分、思いがけず後で報われることがよくあるものです。

 3年生は受験勉強で忙しい日々を送っていると思います。しかし、時間だけは誰に対しても平等であり、空しいくらいに確実に過ぎていきます。毎日の努力を怠らないことは当然のことですが、人として正しい行いを心掛け、運を味方につけることも進路目標を達成するために大切なことだと思います。がんばってください。

2008年8月20日 (水)

【第51回】7年振りの再会嶋田 司 (数学)

 今年の正月、7年前の卒業生の同窓会に出席した。30名ほどが集まったから、クラスのほとんどが参加したことになる。正直に言うと、このクラスの同窓会は想像していなかった。

 このクラスは理系クラスで、私は彼らの2,3年次を受けもった。クラス経営には、色々苦労が絶えず、まとめることが難しかった。私が未熟で、彼らに迷惑をかけたことも事実である。しかし、一人ひとりは個性的で、魅力的であったことは間違いなく、忘れられないクラスの一つだ。彼らが卒業式するとき、「このクラスで集まることは、ないだろうな」というのが正直な感想だった。

 7年振りに会った生徒は、誰もがたくましく見えた。仕事の話、結婚する話、それぞれの近況報告に話を弾ませ、そして、高校時代の思い出話になっていく。本当に、楽しい時間だった。何より、みんなが酒を飲み交わしながら、賑やかに話をしている姿が嬉しかった。高校は、新たな出会い、新たな環境での勉強・部活動、そして進路決定…と凝縮された3年間だ。この3年間を同じ空間で過ごした者同士は、お互いにかけがえのない存在なのだと感じた。

 今は夏休み。しばらくすると2学期が始まり、3年生はいよいよ受験である。3年生は、同じ不安や悩みを抱えながら学校生活を送る。これを乗り越えたとき、さらなる絆で結ばれるのだと思う。

2008年8月13日 (水)

【第50回】夏休みS. Y. (理科)

ある夏休み中の私の一日…。

朝、8時過ぎに学校に着く。すると、中庭からはバトントワリング部、体育館からはバレー部の部員たちの声が聞こえる。職員室に向かい、9時から始まる3年生の夏期補習の準備をする。9時から10時20分まで大学受験を眼前にした3年生に化学の補習授業をする。(私の担当は理科です)

それが終わると今度は12時過ぎに自分のクラスの生徒が数人、
「教室で勉強していってもいいですか?」と聞きに来る。(私自身、1年9組の担任です)
私が「分かったよ」と答えてから、しばらくして
「先生、教室、吹奏楽部が使ってるんですけど…」とまた同じ生徒。
私は「じゃあ、特別教室で勉強しなさい」と伝える。

13時から男子バスケットボール部の練習が始まる。(さらに、私は男子バスケットボール部の顧問です)夏のバスケットボールコートは蒸し暑く、部員たちもこの暑さに負けじと一生懸命、汗と声を出す。地球温暖化といわれる昨今、こまめに水分補給はしているが熱中症にはならないかといつも心配しながら見守っている。

16時くらいに部活動が終わり、自分のクラスの生徒が勉強している教室へ向かう。そこで質問を受け、分からなかったら一緒に考える。(生徒たちの質問はほとんどが理科以外です…)

そして、17時。完全下校時刻を30分オーバーして、生徒たちと慌てるように学校を後にする。これが夏休み期間中の私の日課である。

遊学館には、夏休みであろうとそれぞれの目標を持った生徒たちが毎日出入りしている。
私一人が接しているだけでもこんなにたくさんの生徒が頑張っているのである。県外へ遠征に行っている運動部員、家で一人、夏休みの課題に黙々と取り組んでいる生徒もいるだろう。

遊学館のみんな、頑張れ!

2008年8月 6日 (水)

【第49回】それぞれの夏物語H. J. (英語)

2008年7月24日。

本当に暑い1日でした。

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【石川県で2位のチーム!胸を張ってほしい!】

第90回全国高校野球選手権記念石川大会 決勝。野球に全身全霊を捧げてきた遊学館高校の選手たちは甲子園という夢の舞台への切符をかけて、堂々と戦ってくれました。

延長10回の激闘。
まさに手に汗握る、息をつく間もないほどの攻防でした。初回から先制され、最大6点差まで離される苦しい展開。それでも終盤に遊学館の生徒らしい素晴らしい粘りと執念を見せ、3点差で迎えた最終回にはホームランで同点に追いつくという奇跡的なドラマを見せてくれました。

結果的には、たった1点の大きな壁に阻まれ、涙でにじんでしまう結末となってしまいましたが、選手たちは大きな感動を与えてくれました。賞賛と感謝の気持ちをこめて、大きな拍手を送りたいと思います。

それでも、遊学館高校の夏物語にはまだ続きがあります。試合終了後の夕方、職員室に戻ると1通の封筒が机の上に。

『やっと来た!』

英語検定の結果通知です。私は遊学館高校の英検担当のひとりです。合否通知は、教員でもドキドキワクワクするものです。

結果は、全員合格でした。快挙です!1年生で準2級に合格した生徒を含め、受検してくれたみんなが本当にがんばってくれました。英検という資格を手に入れるためにがんばった夏。これも立派な夏物語です。

ちなみに、今回の英検受検者数は、過去数年間で最大でした。英語検定に興味を持っている、もしくはチャレンジする生徒は年々、確実に増えています。受検者数、合格率、ともに向上させていくのが今後の目標です。

もうひとつ。ここにも夏物語があります。

遊学館高校は 文化部も 負けずに熱い!!!

これはぜひわかってほしいことです。
私は英語部の顧問でもありますが、理科部と合同で夏合宿を行ってきました。地味に思われがちな文化部。実際に地味なんですが、でも熱いです!

ちなみに英語部は毎年100人くらいの観客の前で、英語劇を披露しています。脚本、翻訳、音楽、衣装、背景… すべて自前です。

『自分には無理…』最初はみんなそんな感じです。でも、やっちゃうんです、遊学館の生徒たちは。練習と暗記、大変ではありますが、最後は上手に英語で劇を披露してるんです。すごいと思います。

合宿は英語部と理科部合同でしたが、寝食を共にし、交流を深め、非常に楽しく過ごすことができました。

それぞれに夏を満喫している遊学館高校の生徒たち。思い出は一生残ります。
これからも、いろんな物語を作っていきましょう!!
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【英語部のメンバー。男子生徒がどっか向いちゃってますが(笑)青春の1ページ】

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【英語部と理科部。意外と日光も似合います(笑) また来年も合宿しような!】