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2008年4月23日 (水)

【第36回】サウナで始まる私の習慣Y. M. (地歴・公民)

 とある公立高校の先生とスポーツクラブのサウナでよくご一緒させていただきます。一緒に身体を動かして汗を流すわけでもなく、時間を合わせてサウナに入るわけでもないのですが、そこでお話できる時間が楽しくてたまりません。そんなある日にその先生が毎朝、門の前に立ち指導をされているということを伺いました。

 朝の忙しい時間に自分にはとてもできないと思っていましたが、ちょうどその話を聞いた頃に小さなことでもいいので何か継続して新しいことを挑戦してみようと思っていたので、生徒の登校時間に私も校門に出てみようと思いました。

 1000人を超える生徒のうち、自分が日常的に関わっているのは担任を持つクラスの生徒、授業に出るクラスの生徒、部活の生徒ぐらいで他の生徒とは廊下ですれ違い様に挨拶を交わすぐらいである。全校生徒というのは難しいかもしれませんが、私も登校してくる生徒と挨拶を交わすことでまた生徒に対して違った見方ができるのではないだろうかと思いました。

 私自身、生徒指導を担当しているので指導ばかりの時間になってしまうという気持ちも持っていましたが…。

 校門に立ち始めてからはや半年以上が経ちます。当初予想していたものとは全く違う感覚でした。

 一番感じていることは登校してくる生徒の変化を日々感じることができることです。服装が乱れている生徒が少しずつきちんとしてくること、挨拶もしなかった生徒が自ら挨拶をしてくること、毎日慌てて登校してくる生徒がわずかながら早く校門を通過してくることなど数えればきりがないほど上げられます。沢山の生徒がわずかながら成長をしていく姿を感じる時間として校門に立つのは毎朝、非常に楽しみです。その僅かな成長を本人に伝えて自分自身の成長を感じてもらえるようにこれから声をかけられたらと思っています。

 この朝の光景は私の幼少時代を思い出します。学校に通う朝、家を出ると近所のおじさん、おばさんに出会い何気ない挨拶、何気ない会話を交わしていきます。時には身なりで注意されたりと…。そのコミュニケーションが気分の乗らない時など「がんばってきなさいよ!!」と背中を押してもらっていたような気がします。

 私は生徒を迎える立場としてではありますが「今日も一日がんばってこい!!」という近所のおじさんオーラを出せるような時間にこの朝の校門指導でできればと思っています。

 気持ちは私がこの学校にいる限り毎日、校門に出たいと思っていますが口で言うほど継続していくことは簡単なことではありませんが、言ったからにはやることと、生徒の成長する姿を楽しみながら朝の時間を過ごしていきたいと思います。

 最後に、このきっかけを与えてくださった「サウナ先生」ありがとうございます。
先生に負けないよう朝の校門指導を務めていきます。