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2018年4月19日 (木)

【第525回】 「空は本当に青いか?」川北 将人 (主事)

 みなさんは「空は本当に青いか?」と考えたことはありますか?
 「空が青いのは当たり前、何をおかしなことを言っているんだ。」と思いますか?
 私は色に興味を持っていた時に疑問に思い、考え、調べたことがあります。

 まず私は空と色について次のようなことを考えました。
 「空を見て青いと感じているのは自分。では単に自分が、または人間が、青いと知覚しているだけなのではないだろうか?他の動物も空は青く見えているのだろうか?」
 「そもそもなぜ生物は色を見分けられる必要があるのだろう?白黒(明暗)だけではなぜダメなのだろう?」

 これらのことについて答えが知りたかった私は色について調べてみました。すると次のことが分かりました。

  1. 人間の目は光を色として感じることのできる機能を持っている。光には波の性質があり、波には長さ(波長)の種類がある。波長が長ければ、人間の目には赤く見え、短ければ青く見える。
  2. 光は物にぶつかると散乱する。波長が長いと散乱しにくく、短いと散乱しやすい。
  3. 昼間の空が青く見えるのは、太陽からの光が大気中の酸素などの分子にぶつかり、散乱しやすい波長の短い光が多く散乱して、人間の目がその光を知覚しているため。
  4. 多くの哺乳類の目は2色(赤、青)、人間の目は3色(赤、青、緑)、そして多くの魚類や鳥類等の目は4色(赤、青、緑、紫外線)を知覚できる。よって人間とその他の生物では同じ物を見ていても違う色に見えている。
  5. 光が不規則に変化する環境である、浅瀬の水中やこもれびが差し込む森などは、白黒(明暗)だけでは見づらく、危険をすぐに見つけることができないため、色を見る目の機能が発達した。

 以上のことから、最初の疑問である「空は本当に青いか?」に対する答えが見つかりました。
 「空は青くない。人間の目と脳が、空を青く感じているだけ。空そのものに色はない。」

 学ぶということは本当に楽しいことです。答えに近づくことでワクワクし、答えを見つけた時には満たされた良い気分になります。

 学校での勉強も同じですよ。
 人は疑問を持つことで課題が見え、進むべき道(やること)が見え、やる気がわいてきます。逆に、何も疑問や興味を持たなければ、先生が話している言葉は面白くないものになります。

 勉強を面白くする最初のコツは「本当に~だろうか?」「なぜ~なのだろうか?」と疑問を持つことです。疑問が見つかれば、疑問を解決する手段である先生の話は面白いものになると思います。

 どうせ勉強するなら楽しまないと損ですよ。学ぶことを楽しみましょう!

2016年11月17日 (木)

【第452回】 「言葉が世界を変える」川北 将人 (主事)

 最近、ステキな言葉と出会いました。その言葉によって気持ちが少しだけ軽くなりました。そしてその少しが毎日を大きく変えてくれました。少しの積み重ねは大きいなと感じるこの頃です。

 私が出会ったステキな言葉とは、次の2つです。

 「足りないものを探す人生から、満ち足りている部分に目を向けて感謝する人生へ」

by寺井俊高


 「幸せだから感謝するのではありません。感謝するから幸せなのです。」

byデヴィッド・スタインドルラスト

 この言葉に出会ってから、自分が満たされている面を見るよう心がけるようになりました。そして満たされていることを感じられたら感謝するようにしています。
 何かに、または誰かに感謝できている時、確かに幸せな気持ちになれます。感謝っていいですね。
 そして日々を幸せな気持ちで過ごすために、この言葉を1日に何度も口ずさむことを習慣にしました。

 また、さらに「嬉しい」「楽しい」といった言葉を笑顔をつくりながら心の中でつぶやくことも習慣にしました。
 人の脳は自分が遣った言葉に影響を受けるんですね。普通は楽しいことがあるから楽しいと言葉にしますね。でも先に「楽しい」と言ってしまうのです。特に何も楽しいことがなくてもです。すると脳は楽しいことを探し出します。つまり物事の楽しい面に目を向けるようになるのです。楽しさは満たされた部分であり、感謝へとつながります。
 また、笑顔をつくることも満たされた気持ちにつながります。これもまた先に笑顔をつくってしまうことで、脳が勘違いをして楽しさや嬉しい気持ちを呼び起こしてくれるのです。

 ステキな言葉との出会いによって、私は世界の見え方が変わりました。
 物事のどの面を見るかによって気持ちは変わります。そして日々遣う言葉はどの面を見るかに影響を与えます。ですので、日々遣う言葉というのはよく選んで遣いたいものですね。
 みなさんも自分が普段よく遣う言葉を思い返してみてはいかがでしょうか。新しい発見があるかもしれませんよ。

2015年7月16日 (木)

【第387回】 分かれ道川北 将人 (主事)

 人生には多くの分かれ道があります。
 例えば、あの時他の全てを捨てて、1つのことをがんばり抜く決心と努力をしたから、今、充実した日々を過ごしている。といった大きな分かれ道もあれば、メリハリのない日々を何となく過ごしていたら、行き詰まってしまった。といった小さな分かれ道の連続の場合もあると思います。
 私もこれまで多くの分かれ道の選択をしてきました。例えば大学受験では、心身ともに限界近くまで追い込んで努力し、成果を出したからこそ「やればできる」という自分を信じる心を持てるようになりましたし、その後の人生の選択の幅も広がりました。
 だからどの別れ道を選ぶかで、その後の人生は大きく変わると言えます。

 そしてみなさんがこれから迎える大きな分かれ道に進学、就職といったものがあります。この分かれ道はみんなに平等にやって来ます。選択の期日も決まっています。でしたら、その選択の時に向けてしっかりと準備しないといけませんね。

 ではそんな大切な分かれ道の選択ですが、みなさんはどうやって決めますか?
 今の自分の興味や能力から判断して決めますか?それともある程度先のやりたいことを基準にして決めますか?

 実は進学や就職などについての考え方の手順はアメリカで研究され、モデルができあがっています。そしてその選択の手助けをする職業としてキャリアカウンセラーというものがあります。キャリアカウンセリングに興味があった私は2年前にカウンセラーの資格を取得しました。カウンセリングではその人の興味、能力、価値観を明確にしていきます。これらは進学、就職等の選択において重要な判断基準となります。
 なぜ重要なのかというと、仕事は自分の興味、能力、価値観を表現するものであれば充実感を得られます。逆に興味もない、自分の能力や価値観とも合っていない仕事では退屈で無意味なものになってしまいます。だから重要なのです。進学の選択においてもこの3つを明確にすることは大切です。なぜなら進学は就職という目的を達成するための手段ですので、入学が楽だからと適当に進学しては後々大きく後悔することになるからです。進学を考える際はその先の仕事についてもある程度の方向性を見つけ出しておく必要があります。

 人は人生の中で色々な役割を果たします。子ども、親、学生、職業人、趣味を楽しむ人、市民などが代表的です。仕事が人生の全てではありません。他の役割で自分の興味、能力、価値観を満たすこともできます。ですが仕事は人生の大切な役割の1つですし、生きていく上で必ず果たさなければならない役割です。どうせやらなければならない役割なんでしたら、充実している方が良いですね。

 ではみなさんが今後の進路について考える際の手順をお示しします。
 (1)今、進路選択が必要なことを自覚する。
 (2)自分の興味、能力、価値観を明確にする。
 (3)仕事の方向性を特定する。
 (4)選択肢に関する情報を収集して、選択する。
 (5)選択した職業に就くための教育を受ける。

 人は必要性を感じない限り、何か新しい行動をおこそうとはしないと言われています。ですので、なぜ今進路選択をする必要があるのかを自分が置かれている状況や今後の人生の予測から考えてみましょう。

 そして自覚できたら、次はスタートとゴールを明確にする作業です。スタートとは今の自分のことです。ゴールとは将来自分がなりたい職業人としての理想像です。

 自分の興味や価値観について知る方法は色々とありますが、すぐにできる「ライフラインチャート」をオススメします。
 ライフラインチャートとは、以下の図のように自分の過去の出来事に点数をつけて、出来事を線でつないで作成するものです。手順としてはまず自分史を書き出します。内容は印象に残っているものであれば何でも良いです。例えば、成功体験、失敗体験、生活環境の変化、影響を受けた人、本などです。そしてそれぞれの体験に満足感についての点数をつけ、点を線で結びます。次に、出来上がった山や谷のポイントについて、自分はなぜこの時満足感が高かったのか、低かったのかについて理由を見つけ出します。そして高かった時の理由を見比べてみて共通する興味、価値観がないか探します。低い時も同じように行います。このようにして、あなたが持っている興味と価値観を明確にします。  

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 そして仕事を調べる手段としては、WEBサイトの「13歳のハローワーク」や「リクナビ進学」がオススメです。これらのWEBサイトでは色んな仕事の魅力などについて知ることができます。

 以上のことを通してスタートとゴールを明確にできたなら、あとはゴールに向けて努力するだけです。ゴールするために必要な手段を選び、行動しましょう。大学進学が必要なら大学へ、就職して実践的技能を磨く必要があるなら就職しましょう。

 まだまだお伝えしたいことはありますが、すでにかなり長くなってしまっていますので今回はここまでで失礼します。  みなさんが充実した人生を歩まれることを願っています。

2014年1月16日 (木)

【第314回】 指さし確認は人生を変える川北 将人 (主事)

 先日テレビを見ていましたら、飛行機の整備士の話をしていました。整備士は全ての作業で指さし確認を行っているそうです。理由は人間の目は物事をしっかり見ているようで見ていないことが多いので、指さしを行うことで意識を大切な所にしっかり向けて、ミスを防ぐためだと言っていました。この時は「なるほどね~。」とただ感心しただけでした。

 しかし後日、指さし確認は人生においても大切なことだなと強く思いました。なぜだか分かりますか?

 その答えをお示しする前に、みなさんはこんな言葉を知っていますか?

  「意識が変われば、行動が変わる
   行動が変われば、習慣が変わる
   習慣が変われば、人格が変わる
   人格が変われば、人生が変わる」

 この言葉が示しているように、人生が変わるという大きな結果の始まりは、意識を変えるという小さな一歩から始まる。人生を変えたいのなら、意識を変えることから始めようということですね。

 この言葉の通り、意識を変えることが大切なのは分かりました。では意識を変えるとは具体的にどういうことだとみなさんは思いますか?

 例えば、失敗した時に「オレはやっぱりできないんだ」と言って、今自分ができないということだけに意識を向ける人もいます。反対に「失敗は成功のチャンスだ」と言って、成功に向けての改善点に意識を向ける人もいます。

 この例から何が分かりますか?

 そう、「意識の方向づけは、日々心の中で自分に向けて発している言葉が行っている」ということが分かりますね。つまり「意識を変えるとは、日々遣う言葉を変える」ということなのです。

 そして私はこの自分に向けて発する言葉も飛行機整備士の指さし確認も、意識を大切な所に向けさせるという点で同じであると考えたのです。ですから指さし確認のような行いが人生においても大切だと思ったのです。

 日々遣う言葉がネガティブな人はネガティブな側面ばかりに意識が向かい、ポジティブな言葉を遣う人はポジティブな側面を多く見るようになります。

 みなさんも勉強や部活などで辛いことや、思い通りにいかないことがあると思います。でもそんな時でも「私は(オレは)勉強(スポーツ)ができない。がんばってもダメなんだ。」などとネガティブな言葉は遣わないでください。そうではなくて、「今はできない。でもこれができるようになればレベルアップできる。」といったポジティブな言葉を遣ってください。そんな言葉があなたに希望とエネルギーを与えてくれます。
 あなたには物事を成しとげる能力があります。今はそれが発揮できていないだけなんです。ですから努力してそのすばらしい能力を自分の中から引き出してあげましょう。「夢は叶う。」「努力は報われる。」そんな言葉を口ぐせにがんばってみませんか。みなさんの人生が充実することを願っています。

2012年10月25日 (木)

【第252回】 「青い犬のことは考えないでください。」川北 将人 (主事)

 みなさん、唐突ですがタイトルにあるように「青い犬」のことを考えないでみてください。いいですか?「青い犬」のことだけは考えないでくださいね。そのままです、もうしばらく「青い犬」のことを考えないようにしていてください・・・。
 さぁ、みなさん、今何を考えていましたか?「青い犬」のことを考えてしまったのではないでしょうか?
 人は回避したい考えや行動を目標にした時、回避したいことがどんなことであるか自動的にイメージしてしまいます。それは、回避したい対象が何であるか理解しないと回避できないからです。

 ではみなさん、次に「梅干し」を食べたことをイメージしてみてください。梅しその汁にたっぷりと漬かった真っ赤な梅干しです。梅干しを口の中に入れるとやわらかな果肉が口いっぱいに広がる様子をイメージしてください。
 どうでしょうか?唾液があふれてきたのではありませんか?人の脳は過去に体験した梅干しの情報を思い出すことで、梅干しに関わる全体験を今実感しているかのように再現し、それに関わる心身の反応をも引き起こします。

 これで2つの事実を確認できましたね。
1.回避したい行動や価値観を目標にすると、そのことをイメージしてしまう。
2.イメージしたことは実体験したことと同じように心身に影響を及ぼす。

 これら2点から言えることは、
 目標設定は肯定文で行うと適切な行動を取りやすいということですね。
 例えば、「怒らないようにしよう」という目標設定について考えてみましょう。この場合脳が最初にイメージしてしまうのは「怒る」ということです。「誰に、なぜ怒るのか」をイメージした上で、それをしないようにするわけですが、「怒ること」をイメージした時点で実際に怒った時の心や体の状態が再現されるので、怒りからなかなか離れられなくなります。ですから、本当に怒りたくないのでしたら「リラックスしよう」などの肯定文での目標設定が効果的です。

 みなさんも色んな場面で目標設定をする機会があると思います。受験、試合、日々の勉強、良い習慣の習得、対人関係、日々の心持ちなどですね。それぞれの場面で適切な目標設定をすれば目標達成がしやすくなるはずです。
 みなさんが目標達成をされて、充実した日々を過ごされることを願っています。

2011年6月15日 (水)

【第186回】 幸せの在りか川北 将人 (主事)

 こんにちは。
 このコラムを書いている今は梅雨前の6月なんですが、
この時期はちょうどいい気温で、心地よい風も吹いて気持ちいいですねぇ。
最近は幸せな気分いっぱいで毎日を過ごしています。

 さて突然ですが、みなさんは朝起きて一番にどんな言葉を口にしますか?

 私はベッドで目が覚めたその時に「幸せだなぁ」と口にします。
別にステキなプレゼントが枕元にあったわけではないですよ。
いつもと変わらない朝でも、疲れ切った日の翌朝でも「幸せだなぁ」と言ってみるんです。

 すると身近な小さな幸せを見つけて幸せな気持ちになれるんです。
例えば今日でしたら窓から入る朝のやさしい光が「キレイだなぁ」と感じ、幸せになりました。

 人が幸せと感じるかどうかは一瞬一瞬の気持ちに左右されます。
 またその時の気持ちは意識が向いているものに左右されます。
 そして意識の方向は遣う言葉や考えていることに左右されます。


 例えば、「イライラする」という言葉を遣えば、
意識はどんなイライラすることがどれだけあるかということに向かい、
気分は悪くなり、不幸感が高まります。

 逆に、「幸せだなぁ」という言葉を遣えば、
意識は幸せを感じられることに向かい、気持ち良くなり、幸福感が高まります。

 最近、幸せは自分の中にあるんだなぁということを実感しています。

 そしてアメリカ合衆国初代大統領夫人のマーサ・ワシントンもこう言っています。
「私はどんな状況の下でも明るく幸せな気持ちでいようと決めました。
なぜなら、私は幸せか不幸せかは、周りの環境ではなく、
自分の気持ち次第であると経験から学んでいるからです。」

 みなさんの人生が幸せであることを願っています。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
 今日一日がステキな一日でありますように!