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2022年9月29日 (木)

【第749回】「僕はラガーマンではない」小藤 涼 (地歴・公民)

地歴公民科の小藤です。身長173㎝体重97キロです。
プロ野球の選手名鑑を見ると福岡ソフトバンクホークスのキューバ人選手であるデスパイネ選手175㎝体重95キロだった。つまり助っ人外国人と同じくらいの体型である。
初対面の人に教員をしているというと、「体育科ですか?」と高確率で聞かれる。また「ラグビー部でした?柔道部でした?」もよく聞かれる。しかし、私はラグビーのルールも知らなければ帯の結び方もわからない。
学校内でも何の部活の顧問でもないのになぜ体格が良く、いつも日焼けしているのか不思議に思っている人もいるのではないか。その理由は私の週末の活動にある。そこで今日は私の「趣味」について話したい。

私は小学校・中学校と野球をしていたが、高校からソフトボールへ転向し、インターハイ出場。大学では4年間全日本選手権に出場し、4年次はキャプテンを務めた。この「ソフトボール」が私の趣味である。ポジションはサードやレフト、打順はもちろん四番である。

チームメイトは高校時代ソフトボール部でともに汗を流した同級生や後輩で監督は私の父である。毎週同窓会のように集まり、試合をし、終わった後は食事をしながら反省会をしている。またソフトボールのいいところは老若男女問わずできる生涯スポーツなところである。父が選手兼任監督を務めており、私が主将のため父とは頻繁に作戦会議を行う。だから大人になった今でも父とは会話が多い。私の友人関係、家族関係が良好なのはソフトボールという共通の趣味で繋がっているからである。

最近ではピッチャーとの二刀流に挑戦している。大人になると何かに挑戦する機会が減る。子供たちがテスト・部活・恋愛と毎日挑戦している様子を見て、私も挑戦する勇気をもらった。
今年は5試合投げて5敗、まだ初勝利はない。
だがこれでいいのである。上手くいかないからこそ楽しいのだ。
「挑戦し続ける限り成功へのプロセス」
生徒のみんなも失敗を恐れず挑戦していこう!

2022年9月22日 (木)

【第748回】「テスト効果」K. N. (数学)

テストなんてしなければいいのに、と誰もが思う。
テストを受けて、あれができない、これがだめ、あいつより点数が低い、と言われるのはいやだ。点数のよい「あいつ」がなんか上から目線でものを言ってくるのも腹がたつ。

白紙の答案を提出すると、「何か書け。そうしたら合っているかもしれない」と言われたりする。そんなこと言われても、書いて正解になったためしはない。

テストはないほうがいい・・・といいたいのだが。

「テスト効果」という言葉がある。「テストをすることによって記憶の定着が進む効果」のことである。単に、テストをすればいい、というのではなく、テストを行うことにより、「思い出す」とか「考える」という作業が重要なことであるようだ。

教師の側からすれば、テストをする理由は、
生徒の理解度を測るため、授業のレベルが生徒とあっているか調べるため、成績をつけるため、といろいろである。
でも、最大の理由は、「記憶の定着のため」である。

実際、2006年にアメリカで行われたある調査によると、
ある科学的な文章を読んだ学生のうち、単純にテキストを再読したグループよりも、テキストを一度読んだ後にテストを行ったグループの方が、二日後・一週間後に覚えている量が多かったそうだ。教科書や資料を何度も読み返すよりも、「テストして思い出す」といった作業をするほうが記憶はより長く定着するらしい。

習ったことを、日常生活や仕事で使うために、ちゃんと覚えなければならない。だから、記憶の定着のため、テストをする。

これがテストをする本当の目的である。

そんなわけで、今日も小テストを実施する。
明日もたぶん、する。
そして、採点に追われるのである。

2022年9月15日 (木)

【第747回】「ボランティア活動」牛腸 尋史 (英語)

 昨年度後期生徒会で、「生徒と社会をつなぐ活動の計画」という活動目標を掲げることになりました。その実践として、今年度から校外でのボランティア活動に取り組んでいます。6月には総合支援ボランティア団体GRANDEさんと協力して犀川河川敷の花壇整備、7月には羽咋市での海岸清掃を実施して約40名の生徒が参加してくれました。普段何気なく見ている花壇も多くの人が関わってきれいな花を咲かせていることや、よく見るとゴミがたくさんあることにも改めて気づかされました。また、海岸清掃では、2時間弱の活動で30袋以上のゴミを集めることができました。一緒にゴミ拾いをしているときに、ひとりの生徒が「自分たちがゴミを集めことには限界があるけど、自分がゴミを出さないことはできるかな」と言っていました。ボランティア活動は、「何かをしてあげる」というものではなく、関わらせてもらったことで自分の意識や行動を変える良い機会になっていたようです。その言葉を聞けただけでも、この活動を計画した甲斐があった思えた瞬間でした。これからも、金沢マラソンや街なか清掃、花壇整備などの様々なボランティア活動を計画しています。

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 花壇整備の様子
 

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 海岸清掃の様子
  

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海岸清掃で集められたゴミ

2022年9月 8日 (木)

【第746回】「遊学館高校 理科部の活動」T. M. (理科)

 毎週、火曜日と金曜日の授業後、理科室で活動中です。
 大きなイベントは春と秋の年2回、理科部総合文化祭行事として『高校生のための実験・実習セミナー』が行われることです。 春の内容は小松市にあるサイエンスヒルズこまつで普段、できない実験を行ったことです。今年は四ケ浦 弘先生による石英の石同士を勢いよく擦り合わせることで発光する現象実験、また蓄光テープにブラックライトを当てるとその後、光続ける現象など、40歳を過ぎた私も知らないことが連続の実習が行われました。
 夏休中には金沢工業大学で水蒸気蒸留を使ってオレンジの皮から「リモネン」、クスノキの葉から「カンフル」を抽出する実験を行いました。顧問としては遊学館にはない実験器具での実験体験なのですごく有難い事です。
 理科部の活動は生徒中心でやってみたい・作ってみたいことをやっています。
ペットボトルロケット作成・リヒテンベルク図形作成・ゴミ袋の熱気球の作成・ゾウの歯磨き粉実験・アンモニアの噴水実験・テルミッド反応など生徒から意見を挙げられ、現段階ではペットボトルロケット作成・リヒテンベルク図形作成とゴミ袋の熱気球の作成が達成されました。
魅力を感じたり、興味を持った生徒は是非、理科室を覗いてみてください。
 2022年度の文化祭ではリヒテンベルク図形作成を無料で体験できます。(人気があれば毎年やります。)
下の写真にあるリヒテンベルク図形は木に強い電圧を与え、木目や細胞壁を伝わって火花が移動してできた模様です。同じ図形は出来ないのでオリジナルです。
 楽しい実験だけが部活ではないので時には、データを出すために何度も同じことをしたり、自分の意見を発表する場合もあります。顧問としての技量の少なさを感じることもありますが、生徒と二人三脚で頑張っています。

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  ↑石英の発光     ↑水蒸気蒸留装置(オレンジの皮からリモネンの抽出)

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  ↑リヒテンベルク図形・・同じ条件で電圧を与えたものですが、同じ模様がないのが特徴です

2022年9月 1日 (木)

【第745回】「遅れている?!日本の〇〇教育」窪 泉 (保健体育)

 ICT教育、英語教育、マネーリテラシーなど、海外では当たり前のように行われている教育が、日本では遅れているものがいくつもあります。その中のひとつが、「性教育」です。
 日本では小学校3,4年生の保健の授業で初めて月経や射精について学びますが、海外では小学校1年生から、なんとオランダでは0歳から始められているとも言われています。ということは、性教育はまず家庭で行われるということが分かります。
 一方で、昨年度私が担当した2年生の4クラスを対象にアンケートを行いました。その中で「将来自分の子どもに性教育を教えたいと思うか」という質問に対して、下記の図のような回答の結果になりました。(2年生4クラス分、回答数:121)

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 この結果から、自分の子どもに性教育を教えたいと思う生徒は3割にも満たないことが分かります。おそらく、生徒自身も自分の親や家族から性教育を教わってないのではないかと考えられます。
 私たち大人の立場からしても、「性教育」と聞くと何となく恥ずかしいような、蓋をしたいような、できれば避けたいような、そんなイメージかもしれません。大人が秘密にするもんだから、「聞いちゃいけない」「恥ずかしいこと」と子どもも思ってしまうのではないでしょうか。
 これからの時代を生きていくうえで、最も怖いことは無知なことです。ますます情報化社会が進む中で、正しい知識を身につけておくことは非常に重要だと考えられます。これは性教育においても言えることであり、性教育先進国のオランダは、15歳までの性行為体験率は40か国中36位と低いのです。私は保健体育科の教員として、生徒たちがいずれ子どもを産み育てるようになったときに、性教育を教えたいと思える授業を目指していきたいと思っています。

202209012_4  ←おススメの本です。
フクチマミ・村瀬幸浩:「おうち性教育はじめます 一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方」,株式会社KADOKAWA,2020