« 2022年4月 | メイン | 2022年6月 »

2022年5月26日 (木)

【第731回】「甲子園」飯田 小次郎 (地歴・公民)

 毎年この時期になると総体、総文、そして甲子園予選を前に部活動を必死に頑張っている生徒を目にする。

 私も此処、遊学館高校で幼い時からの夢を叶える為、日々部活動に明け暮れた。そんなこともあり今の生徒を見ると当時の自分を見ているように思える時がある。心から楽しんで部活動を行っている顔、思ったような結果が出ずに苦しんでいる顔、それでも何とか結果を残そうと必死にくらいついている顔、時には投げやりになってしまっている顔も見られる。そんなすべての顔を見て、私は頑張ってほしい、何か力になってあげたいと心から思う。

 私は現在硬式野球部の顧問をしている。硬式野球部の生徒は後輩にもあたる。そんな、後輩でもある生徒と共に甲子園に行きたい。甲子園で必死に白球を追いかける姿が見たい。これが今の私の願いである。実は甲子園を目指すことはとても輝かしい夢のようで本当はとても厳しく、苦しい。うまくいかないこと、厳しいこと、苦しいこと、どうすればいいかわからないことなどの連続である。今の生徒はこのような現状に直面しているのではないかと思う。それでもめげずに夢、目標に突き進んでほしい。どんな時も甲子園を想像してほしい。県大会で優勝し全員で喜んでいる姿を想像してほしい。どんなことがあっても絶対に諦めないでいてほしい。どんな形でもいい、打て。捕れ。走れ。勝ち切れ。甲子園行きの列車は一番想いの強いチームを迎えに来る。なぜなら、想いが強ければ強いほど練習の質が上がる。私生活の質が上がる。そうすれば、おのずと強くなる。これから甲子園予選まで残りあと数か月。ここまで来たら気持ち。決して精神論ではない。どれだけ強く想えるか、どれだけ強く願えるか。どれだけ粘り強くやり抜けるかにかかっている。絶対に優勝しよう。何が何でも。

2022年5月19日 (木)

【第730回】「金沢でパイナップルを収穫」A. K. (理科)

 6年前、当時小学生だった子どもが、食べ終わったパイナップルの葉がついたクラウン部分を鉢植えにしました。確か、ゴールデンウイークが終わった今頃だったと思います。しばらくは水やりなど、かいがいしくお世話をしていましたが、そのうちに見向きもしなくなり、水やりも私が他の鉢植えと一緒にまとめて適当にやっていました。
 夏の間に、葉っぱが伸びていき、やがて秋になり寒くなってきたので、南国フルーツでもあるし、他の植物と共にリビングに移しました。冬はなかなか葉が伸びないなと思いながら、年末年始に帰省し部屋の温度は10℃以下になっていたことが1週間近くあったはずですが、枯れずに春を迎えることができました。
 春になり、また外に出すと、葉はどんどん伸びて、ご近所から咲き終わった高級ランに間違えられたこともありました。大きくなっていく葉っぱに、これからどうなっていくのか、好奇心が湧いてきて枯れるまで育て続けようと決心し、鉢も何度か大きいものに植え替え、有機肥料なども与えました。
 そして5年経った春先、まだ家の中に入れてあった鉢植えに、松ぼっくりのような実ができているのを発見、ついに実をつけたのです!葉っぱの成長は止まり、今度は実がどんどん大きくなっていきました。9月下旬、実は黄色くなり、甘い香りが漂ってきたので収穫しました。実の大きさは15cmほどでしたが、今までに食べたことのない甘さと香りで最高でした。パイナップルは、収穫後に追熟することはないと言われています。完熟するまで実をならせることができたため、このような甘さになったのだと思います。
 食べ終わった葉っぱ付きのクラウンは、また鉢植えにしました。
 5年後を、気長に楽しみに待ちたいと思っています。

202205181

2022年5月12日 (木)

【第729回】「姿勢」A. K. (保健体育)

 女子卓球部の生徒を指導する際、「姿勢を良くしなさい!」と言うことがあります。
 このように発言するようになったのは、トロント大学心理学教授のジョーダン・ピーターソンの話を聞いてからです。この話は、姿勢を良くするだけで自分に自信が持てる!という話なので一見信じがたいかもしれないませんが、実は脳科学が関係している科学的にも信憑性が高いものと言われています。
 ジョーダン・ピーターソンは、ロブスターの例を挙げることで「姿勢を良くするだけで自分に自信が持てる!」ことを以下のように説明しています。

 ロブスターの世界には、「勝ち組ロブスター」と「負け組ロブスター」が存在している。前者は戦いに勝つことで強さを誇示し多くのメスと交配し、より安全で餌が多い場所に住むことができる。後者は全くの反対。全然モテないだけではなく、危険な場所に住むしかなくなり辛いロブスター生活を送る羽目になる。
 そして、これら勝ち組と負け組の違いはたった一つだけ、それが、セロトニンの分泌量。
 セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させストレスを軽減させる働きがある重要な物質である。セロトニンが多い生物は、いかに困難に対して立ち向かうか!と前向きに捉えることができ、セロトニンが少ない生物は、何か悪いことが起きるんじゃないか?とビクビクしてしまいストレスにさらされた状態に陥ってしまう。さらにここで重要なのが、勝つとセロトニンが増える。負けるとセロトニンが減る。ということ。
つまり、このようなサイクルになってしまう。

戦いに負けたロブスターのセロトニンは減る。

それによって自信を失う。

そのせいで次の戦いから逃げてしまう。

そしてまたセロトニンが減る。

こんな最悪のサイクルに陥ってしまう。 勝ち組はこの逆である。

 これは人間も全く同じ。人間とロブスターの脳神経の仕組みは非常に似ており、この最悪のサイクルは人間にも頻繁に起きてしまう。つまり、人間も負けるほどセロトニンは減り続け、最終的に負けることになれてしまい、そのようなマインドがつくられるようになる。では、どのようにすればセロトニンを増やすことができるのか?
その簡単な方法が、姿勢を変えること。なのである。

とジョーダン・ピーターソンは言っています。

皆さんもやってみてください。姿勢が良くなれば、自分の人生が変わるかもしれませんよ!

2022年5月 5日 (木)

【第728回】「これまでの思い。そしてこれから」渡辺 祐徳 (英語)

■とりあえず,ひとくぎり
この3月をもって,遊学館を定年退職しました。
これまで担任として,また授業でも関わった歴代の特進コース,コロナ禍で忍耐強く頑張ってくれた,一昨年の1年9組,昨年の1年8組の皆さんには,本当に感謝しています。
それ以外の皆さんとも,あいさつを交わすたびに毎日元気をもらっています。
4月から引き続き,あらたな雇用契約で勤務しています。
授業や他の業務に関しては,これまでと変わらない意気込みで取り組もうと思っています。

■私と遊学館
人類が滅亡するとノストラダムスが予言した1999年(平成11年),私は遊学館の教員になりました。
それまでは予備校で,副校長として学校全体の管理をしながら,講師としても授業や教材づくりに奮闘していました。
遊学館の進学クラスが,遊学講座で毎週土曜日に授業を受けに来ていましたので,遊学館との関係は,その頃から始まっていました。

■予備校での勤務
前職の予備校では,実質の学校責任者として,多忙な毎日を過ごしていました。
帰宅が翌朝になることもあり,健康には自信があったはずが体調を崩し,病院通いをしました。
しかしその頃の経験は,自分の大きな成長につながったと今でも思っています。
既存のテキストはありましたが,それができる講師は,良い授業をするために自前の教材を作成していました。
予備校は生徒が自分で講師や授業を選び,講師は毎回の授業アンケートで生徒の評価を受けます。
特に夏期講習などでは,人気講師の講座が真っ先に締切になります。
講師間のライバル意識(仲が悪いわけではありません)もあり,授業のプロとしての自覚を植え付けられた時期でした。

■今,高校生に伝えたいこと
私の仕事における最重要課題は,納得の行く授業をすることです。
といっても,実際なかなか納得の行く授業ができるようになりませんでした。
これは人によって,目標の高さをどこに置くかなどで変わると思いますが,私の場合,自分の授業に自信が持てるようになったのは,遊学館に来たあと,ようやく40歳になった頃のことでした。
高校生の皆さんは,「なんだ,遅いじゃないか」と思うことでしょう。
皆さんは何を目標としますか。高校卒業後の目標,進学や就職の目標。
起業しますか。結婚して幸せな家庭を作りますか。
「頑張れば必ずいいことがある」と私は口癖のように授業で言っています。
若い皆さんには可能性があります。自分が目指す「いいこと」を必ず手に入れてください。

■私のこれから
あと少し,遊学館の皆さんと過ごすつもりです。
私もこの年になって,まだまだ頑張りたいし,目標もあります。それが何かはヒミツですが。
意外に思うかもしれませんが,私は元々メンタルはあまり強くありません。
低い背を思いっきり伸ばして,背伸びをして生きてきた部分があります。
でも,強がりもやっているうちに身についてきました。
これからもせいぜい背伸びをして,強がって行こうかなぁと思っています(笑)。