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2019年9月 5日 (木)

【第594回】 「便所スリッパ談」K. K. (英語)

 遊学館高校がまだ金城高校だった頃,生徒の上履き(石川県では内履き)はゴム製の紺の便所スリッパでした。
 トイレ以外の場所で大量の便所スリッパを見たのは初めてでした。
 高校時代上履きはバレーシューズだったので,正直なところ「女の子なのにかわいそうだな」と思っていました。
 その後男女共学の遊学館高校になると,校名だけでなく制服も,そして上履きもかわり、ほっとしました。
 ところがその便所スリッパは,2年くらい前から「ベンサン(便所サンダルの略)」と呼ばれ,オシャレなファッションアイテムへと変化したのです。
 信じられないことに,スポーツブランドの他,ヴィトンやグッチのベンサンもあります!
 便所サンダルの耐久性とか手入れのしやすさは誰もが認めるところで,実際,我が家の物干し台の隅には,雨風をものともせず,暑い太陽の下に晒されてもじっと堪えるベンサンがあります。
 思うに,世の中には新しい価値を発見したとか,全く別の角度から再評価されるようになったということがよくあります。
 最近のファッションでは,例えばレギンスとかロンパース。ベビー服ではありません。
 極め付きはミドリムシでしょう。
 理科の授業のときに顕微鏡で観察したあのミドリムシが,ユーグレナと呼ばれ,よもやの栄養補助食品です(絶句)。
 焼鮭の皮も,以前は発ガン性云々と言われていたのに,今ではコラーゲンなどの栄養分が豊富だから食べたほうが良いと言われたりします。
 この学校には英語を苦手とする生徒がたくさんいますが,その中に時々,nativeに近い発音をする生徒がいます。
 塾で習ったり,教会の日曜学校で習ったり,洋楽が好きだったりとそのきっかけは色々ですが、共通しているのは「○○に褒められた」からです。
 それぞれの人が持つ多様な側面を,まわりの人がセンサーを働かせて受け止め,認めてあげることができたらいいなあと思います。
 学校教育の趨勢はICT機器の利活用にある一方で,ガリ版刷りのようなハンドメイドな教材を使った教育が学力を飛躍的に向上すると再認識・・・されない,ですよね。
 ICTは難しい。フゥ。(注意)ガリ版刷りを知らない人はおじいちゃん・おばあちゃんに聞いて下さい。