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2019年8月 8日 (木)

【第591回】 「響~ひびき~」O. M. (国語)

 知人の娘さんが好きで紹介してもらったのですが、まさか自分がこんなにドはまりするとは思ってもみませんでした。『響 (ひびき)』ご存じでしょうか。漫画『響 〜小説家になる方法〜』は柳本光晴さんの作品で『ビッグコミックスペリオール』にて、2014年から連載され、コミック発行部数は200万部を突破し、マンガ大賞2017大賞を受賞。2018年9月14日『響 -HIBIKI-』のタイトルで実写映画化されています。そして、映画化において監督自身が主人公、「鮎喰(あくい)響」はこの女優さんしか思いつかなかったという、平手友梨奈さん。もちろん「欅坂46」のセンターのあの人ですよね。
 物語の内容については、ネットやらで調べてもらえばすぐわかると思うので、あえてここでは書きませんが、本当に地味な漫画であり、地味な映画でした。もちろん映画も借りてきて観ました。しかも3回観ました。
 何がこんなに引っかかるんだろう・・ 実はそれが最も引っかかるところで、自分が興味を覚えたモノや関心を持ったモノは、昔から大抵その理由は自分なりに分析できてきたと思います。そして、その要領でなぜこの漫画と映画に心引かれるのかを解明しようとするんだけれども、答えが見つかりそうになると、その先に霧がかかったようにぼんやりと見えなくなる。でも、それは決して嫌な感覚ではなくて、ましてや大人だから15歳の女子高生が小説家になる話しなんかわかるわけないか、とか、今時の若い奴の感覚なんか年老いたオヤジにはわからんよなぁ、とかいう自分や相手を蔑んだ感想でもなく、ただ単純にこのお話がわかりたいという素直な欲求だけが働いているのが自分でも不思議に思えて楽しくなってきます。
 夏休みはいつもとは違って、特別な時間軸が回っていると思います。そんな時こそ、ちょっとスマホを置いて、映画を観て、漫画を読んで、小説を読んで、何かにこだわりを持って季節の移ろいを感じるのもいいかなと思います。きっとそのうち台風が来て秋風が吹く頃、夏に思い悩んだことの答えがすっと心をよぎるのを楽しみにして・・

20190808