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2017年3月16日 (木)

【第469回】 出会いと別れ園下 真史 (数学)

 私が本校に来てから2年が経ちました。毎年1,2年生だけを担当していたので去年の卒業式では知っている生徒はほとんどいませんでしたが、今年は2年生のときに担当していた80名ほどは知っている顔ぶれになりました。担任ではないにしろ私にとっての初めて出会った生徒であったということで、一人一人の顔を見ると当時のことを思い出し、「この生徒はこういう話が好きだったな。」「あの生徒にはもっとこうしてあげればよかったな。」等と感慨深い気持ちになったと同時に私の小学校の卒業式のことを思い出しました。
 私の小学5年生の担任は当時が初任であり、その先生にとって私達が最初の生徒でした。経験も浅いということで生徒とぶつかることも少なくなかったですが、6年生になったあとでも昼休みに私達をサッカーに連れ出したりと交流があり、運動が苦手でなかなかうまく動けない私にも声をかけてくれたりと思いやりのある先生でした。そして卒業式では壇上で歌っているときにその先生を見ると号泣しており、やはり最初の生徒というのはそれだけ特別なのだなと子供心ながらに感じました。
 時が経って私の立場は変わり生徒を送り出す方になりました。まだまだ未熟で色んな人たちに助けてもらっている私ですが、卒業生の人生にとって何かひとつでもプラスになるような教えができていれれば幸いに思います。これから苦難の連続でしょうが、周りに流されることなく、自分の道を歩んでいってください。ご卒業おめでとうございます。