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2014年3月 6日 (木)

【第321回】 年の初めに考えたことK. S. (国語)

 正月に、うちの嫁が子供たちに「今日はグラタンにする?スパッゲティにする?」だって・・・・私だって、お節がたべたいよ~(姑)  雑誌に掲載されていた記事です。

 おせちは「御節供(おせちく)」の略であり、五節句(正月7日・3月3日・5月5日・7月7日・9月9日)の行事に由来する。奈良時代には朝廷内で節会として行われ、そこで供される供御(天皇の飲食物をいった語)を節供(せちく)といった。そして、この五節会の儀をならって、今日のようなおせち料理が形作られたといわれています。
 おせち料理には長い歴史があったのです。この1年が健康で幸せであることを祈念する思いが詰められているのです。だから、お重に詰められる料理も縁起もので、エビ(長生きを象徴)や昆布巻(健康長寿)、数の子(子宝と子孫繁栄)などなどが、美しく盛られているのです。節日のうち最も重要な正月だから、自然に力がはいるのでは……。

 だから、「お姑さん」、あなたの気持ちわかります。「お嫁さん」わかってよ~!

 私の幼き頃のおせち料理です。煮しめを中心に酢の物、焼き物、数の子、金時豆(我が家では黒豆でなかった)、卵巻、くわい(子供のころは食べられなかった)、ユリ根、練り物、棒だら(これ嫌い)などなど・・・・ です。12月31日の夜、銭湯から帰って、母が一人でせっせと作っていた傍でつまみ食い。おいしっかった~! そうだ、我が家では、正月三が日は、雑煮やご飯を炊くこと以外あまり火を使いません。当時はお店屋さんも正月休みだから、そんなものだと思っていました。調べてみると、そこにも意味があったのです。歳神を迎えて共に食事を行う正月の火を聖なるものとして捉え、神と共食する雑煮をつくるほかは火を使うことをできるだけ避けるという風習に基づくものらしい。(私の母がそのことを理解していたかどうかは・・・・?) 知らず知らずのうちに身についた慣習となっていたようです。

 クリスマスもいい、バレンタインもいい。でもね、ちゃんと祝うべき日は、クリスマスより、バレンタインより、正月だと思う。自然の恩恵を受け生きている私たちの忘れていけない感謝の気持ちが、「風習」となってそれぞれの土地に根付き、それぞれの家庭に伝わっているのだと思う。そんな風に育ってきているんだもの・・・・ やっぱり、正月には、お節料理でしょう。お嫁さん!! 初詣に出かけるでしょう? お年玉が…… なんていっているんじゃないの? お雑煮があって、お節があって、みんがいる。写真で見たようなものでなくていい、あなたらしいものでいいと思う。あなた達が父になり母になった時に、あなた達がその家風を作り上げ、子供たちに伝えていくのだから・・・・
 母が作ったものと、私がそれらしく作ったものとは、大きな違いがあります。それでいいじゃない・・・・私はそう思っています。1年の、人生の節目節目を生活のなかで意識し、大事にしていくことが、豊かな心を養っていくのではないかと考えています。そのことを伝えていきたいと………。