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2013年9月19日 (木)

【第299回】 ChallengeM. M. (英語)

2学期が始まり、本校にこの9月からアメリカ人留学生がやってきた。彼女は2年生に在籍している。
 これまでも何人もの留学生が、本校で日本の高校生活を体験している。留学生たちは、さまざまな思いや期待、目的を持って日本への留学を決意したのであろう。積極的に友人を作ろうとする者もいれば、徐々に打ち解けていく者もいた。もちろん苦労もあったようだ。自国の学校生活との違いに、初めは戸惑ったり、疑問を持ったりする留学生もいた。校則の違いを理解することができず、「Why not?」という声もたびたびあった。
 しかし、彼らは授業や行事、部活動、友人たちとの交流を通して理解を深め、日本での高校生活になじんでいった。帰国する頃には、まるで日本人の高校生と変わらない様子で、見事にクラスの一員となっている。中には、帰国後に自分の在籍していた学年の卒業式にわざわざ本校に戻ってきてくれた留学生もいた。彼らはまさしくチャレンジを成し遂げたのである。
 一方、受け入れる側の本校の生徒たちの様子はというと、もちろん興味津々である。ただ、いざ交流しようとすると、何を言えばいいのか、英語ができないから声を掛けられないなど、どうしたらよいかわからない。しかし知っている限りの英語を使って話しかけたり、身振り手振りのジェスチャーを使ったりしてコミュニケーションをとろうとしている。その時の表情は、何かを伝えたいという気持ちが顔や体中に表れ、目が生き生きとしているのが印象的である。本校の生徒にとってもこれはチャレンジである。
 留学生との交流を機会に、彼女だけでなく本校の生徒たちも互いに実りのある経験をし、広い視野で物事を考え、何事にもチャレンジできる人になってほしいと願っている。