« 【第284回】 月と電子 | メイン | 【第286回】 『戦おう、人生をかけて。』 »

2013年6月27日 (木)

【第285回】 黄金比Y. H. (数学)

「数学は何の役に立っているのか」

これは誰もが一度は考えた経験があるのではないでしょうか。実際に数学を「使う」人というのは少ないと思います。しかし、数学に「関わっている」人はこの世に多くいると思います。なぜなら、日常生活に数学の世界が広がっているからです。今回は、その一つを紹介したいと思います。

 美しいとされる、歴史的建造物や古代の美術品にはある共通点があります。その共通点とは、黄金比が使われていることです。約5:8の黄金比は、奈良の法隆寺やエジプトのピラミッド、ミロのヴィーナス、飛鳥の観音菩薩にも現れています。そして、その黄金比は現在でも、私達が目にするものに使われています。例えば、タブレット端末やデジタルカメラ、ゲーム機の形、そして、会社のロゴなど、視覚的に訴える図形や立体に多く使われています。

 現在、黄金比が使われているのは、古代の美しさに共通点があると気付き、見つけ出した人がいるからです。そのことを現在も利用し、何かを開発していて、それを利用する人が存在するということは、ほとんどの人は数学に「関わっている」ということになるのではないでしょうか。まだまだ、この世界には黄金比が隠れています。皆さんも見つけてみてください。そして、数学がいろいろな場所で、皆さんの「役に立っている」ことを知っていただけたら幸いです。