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2012年12月 6日 (木)

【第258回】 「タイプ練習は自分のため。地球のため。」小坂 英洋 (情報)

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 パソコン部とインターアクト部では、毎年11月になると、部活動中にパソコンのタイプ練習を兼ねて、小中学生の作文や詩などの入力を行なっています。なぜ、このような活動をするかというと、このタイプ練習は「自分のため」でもあり、「地球のため」でもあるからなのです。
 タイプ練習の中身とは… 全国の小中学生を対象に、生命の源である「水」に関する意識を高めるため、作文や詩、童話を公募し、コンテストを行う事業「ざぶん賞」(ざぶん賞実行委員会、月尾嘉男委員長=東大名誉教授、http://www.zabun.jp/)にボランティア(入力パートナーといいます)として6年前から協力しています。
 水の豊富な日本では、蛇口をひねれば水が出ることが当たり前です。しかし、世界で水道水を飲むことのできる国は多くはないのです。国土交通省の発表によると、アイスランド、アイルランド、オーストリア、フィンランド、ドイツ、スロベニア、クロアチア、アラブ首長国連邦、モザンビーク、南アフリカ、レソト、ニュージーランド、日本の13ヶ国。東京副都知事(当時)の猪瀬直樹氏らのまとめによると、イギリス、フランス、スイス、スウェーデン、イタリア、デンマーク、ベルギー、アメリカ、シンガポール、スペイン、日本の11ヶ国との発表があります。これらの発表には違いこそあれ、世界200ヶ国ほどの国の中で、わずか20ヶ国あまりです。
 実はこの事実も作文入力がきっかけとなって調べたものです。昨年は200名分の作文を入力し、今年は500名分の入力にチャレンジしています。今年は部活動の生徒ばかりではなく、授業で余った時間に協力してくれる生徒もおり、年内に目処がつきそうです。協力してくれる生徒たちには大変感謝しています。
 生徒たちは、この活動を通して「水」に関する思いや、作文のストーリーに対する思いを感じているようです。いくつか、生徒の感想を書きます。
「(創作童話の)ストーリーがとても面白い。続きが読みたい。」
「小学生なのに、字がとてもきれい。私も字がきれいになりたい。」
「自分も水を大切にしようと思う。」
「私が中学生の時は、こんな立派な作文を書くことはできなかった。」
「タイプ練習になり、キーボードを打つのが早くなった。成長した。」
 タイプ入力の練習にもなり、地球環境、特に生命の源「水」についても知ることができる「ざぶん賞」。
ホームページでは、個人や団体の入力サポーターを広く募集しているようです。興味のある方は、参加してみてはいかがでしょうか。「環境を考える」ことは、決して大きなことではなく、「自分の将来を考える」ことと同じだと思います。子どもたちのために、出来ることがあると思います。私は、この活動を、生徒たちと続けていこうと思います。