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2012年9月 6日 (木)

【第245回】 オリンピックからのメッセージA. K. (保健体育)

 今年の夏といえば、やはりロンドンオリンピックであろう。7月27日から8月12日まで夏季オリンピックがロンドンで行われ、世界中の人々が熱狂した。もちろん、そのなかの一人に私も入っている。

 私は昔からスポーツが好きだということもあり、今回のオリンピックでLIVE中継されている競技は、時間の都合があえば見るようにしていた。柔道、レスリング、サッカー、卓球、バドミントン、バレーボール等々、オリンピック期間中はテレビに釘付けになり、飽きることがなかった。おかげで、睡眠不足になることが多かったが…。

そんな話はさておき、いろいろな試合を見ていたおかげで、ある一つの試合と出会うことができた。それは、バドミントン女子の佐藤選手の試合である。

 佐藤選手は、シングルス1回戦でデンマークのバウン選手と対戦し、優勢に試合を進めていたが14-10で迎えた場面で、ジャンプショットを打つ際の着地時に左膝靭帯を損傷し、その場に倒れこんでしばらく動けなかった。その後のプレーを見ても、痛みで脚を引きずるほどの状態だった。監督に棄権を促されたが、首を横に振って試合続行を選択した。それでも棄権はしなかった。痛みを耐えて最後までプレーしようとするが思うように脚が動かず、涙がとまらない。15-14とリードした状況だったが、耐えられなくなった監督はコートに飛び出し、途中棄権を佐藤選手に告げた。顔をくしゃくしゃにした佐藤選手は泣きじゃくって主審に棄権を告げた後、車いすでコートを去った。

 「最後まで戦う」という姿勢が、試合会場の観客だけでなく、世界中の人々に感動と勇気を与えてくれた。私もテレビで見ていたが、佐藤選手の最後まであきらめない姿勢や簡単にコートから立ち去らなかったことを考えたとき、自然と涙がとまらなかった。

 佐藤選手にとっては、辛いロンドンオリンピックだったかもしれないが、この夏に感動と勇気というメッセージを残してくれたことに感謝したい。そして、早く怪我を治して、次のオリンピックで活躍してもらいたい。