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2009年11月11日 (水)

【第108回】夢山本 雅弘 (保健体育)

ニュウヨーク2009年MLBワールドチャンピオンにニューヨークヤンキースが輝いて、そのMVP(最高殊勲選手)に松井秀喜選手が選ばれました。松井選手の自著の中で「ヤンキースがワールドチャンピオンになって、自分がMVP選ばれるような選手になりたい」と、述べています。

ある新聞記事に夢を実現した松井選手はすばらしい…と、書いてあった。また、松井選手は7年間、彼の生き様である「耐えて勝つ」をつらぬき彼の夢を獲得した…、とも記事に書いてありました。

誰もが「夢」を持ち、その夢を実現するために努力をして、その夢を実現することが理想の生き方であるが、理想どおりいかないのも人生なのかもしれません。「夢」には実現が比較的やさしいものと、非常に困難なものもあると思います。

私は中学1年の時から体育の先生になるのが夢で、その夢が実現して今日に至っています。これは、やさしいものの中にはいるのかもしれません。松井選手の実現した夢は夢の中の夢のような、ほとんど困難なものです。その、困難な夢を実現したからこそ報道で大きく賞賛されているのでしょう。しかし、どんな夢であろうが差別すべきでないことも確かです。

私は教員になって36年になります。
授業の中で「自分の夢」について問いかけていますが、その答えかたが大きく変わってきているように思います。私の若い頃はほとんどの生徒が「公務員になりたい」「飛行機のパイロットになりたい」「看護婦になりたい」等々、夢に溢れる答えが返ってきました。

しかし、最近の生徒はごくわずかの生徒しか答えてくれません。多くの生徒が「わかりません」「ありません」「まだ考えてないです」等、さみしい答えが返ってきます。「今は夢を持っても実現が難しい世の中だから…」「昔と違うから…」と、言ってしまえば終わることかもしれません。しかし、実現しなくても夢を持ち、夢に向かって努力する姿が大切であることには間違いないはずです。

今年は政治の世界も大きく変わろうとしています。
これを期に、若い世代が夢を持てる世の中に変わってほしいものです。
以前のように、眼が輝いて自分の夢を大きな声で答えられる若者が増えてほしいものです。