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2009年5月20日 (水)

【第86回】新校舎嶋田 司 (数学)

 ゴールデンウィーク前後になると、今年3月卒業したばかりの生徒たちが学校に遊びにやってくる。今年の場合は、近況報告というよりも、新校舎の見学といったところか。

昨年度、彼らは新校舎の工事のため、狭い校舎での学校生活を送り、自分たちが卒業すると同時に新校舎ができあがるということで、事ある度に恨み節を聞かされた。実際に、可哀想な思いをさせたと思っている。

 新校舎を見学し、さぞや文句を言われると覚悟していたが、案外そうでもないようである。口では「新校舎いいなぁ」とは言うが、羨ましくてしかたがないという感じではない。高校生活は、校舎が新しいか古いかでなく、多くの友人と時間・場所を共有し、3年間ともに過ごしてきたこと自体が何よりも大切だということだろう。そう思うと、シンボル的な存在であった円筒校舎が取り壊されたことは、多くの卒業生の方が寂しい思いをされていると思うと同時に、第1学館にも多くの卒業生の思い出が詰まっていることを忘れず、大切にしていきたいと思う。

 さて、新校舎で高校生活を送る生徒諸君、新校舎を思い出深いものにするのは、君たち自身である。勉強・部活動に励み、様々な活動を通して、かけがえのない時間を多くの友人と過ごしてほしい。