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2008年11月19日 (水)

【第64回】日々思うこと村野 元孝 (芸術)

 なにげない話ですが、日々思ったことを書きます。

 「お勝手」という場所があります。これは皆さんが良く知っている台所のことです。私の家もそうですが、最近は、お勝手だけが独立して存在する家が少なくなりました。田舎の実家もつい先日お勝手をリフォームしました。いままではプロパンガスで煮炊きをしていましたが、コンロもIHに置き換え、壁掛けのテレビをつけ内装も白い壁にして明るくなりました。父が年をとり、足も少し不自由になったため、今まで食事していた場所もたたみに座ることをせず、イスとテーブルにもなりました。ずいぶんと近代化されたような気がします。

この「お勝手」を私は母が動きやすいからそう呼ばれていると思っていましたが、語源を探ると弓道からこの呼び名がきているそうです。弓の世界では左手を押し手、右手を勝手と呼んでいるそうです。押し手は弓をしっかり支える手、勝手は比較的自由に使う事が出来る手という意味だそうです。

昔は女性が家の中で小さくなっていた時代だったので、女性が自由に使える意味で「お勝手」と呼ぶようになったそうですが、実家の母は家にじっとしていません。きれいになった台所から飛び出して、お花のお稽古と大正琴の演奏会、お琴の演奏会や旅行と忙しく動いています。

うちの奥さんもその通りです。保育の仕事や独立した娘のところや息子のところに忙しく動き回っています。

学校の生徒も同様です。部活(吹奏楽部)の生徒は女子だけですが彼女達もそうです。今まで問題を投げかけてもなかなか腰があがりませんでしたが、最近は自分達で話し合い、皆で行動して解決しています。頼もしい限りです。

私の家の台所はリビングの横に少しだけあります。それでいいわけですね。