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2008年1月30日 (水)

【第24回】私の高校生活道上 ちひろ (英語)

あなたの得意なことは何ですか?
あなたが一番頑張ったことは何ですか?
あなたの目標は何ですか?
どれひとつとっても、胸を張って答えられるものがなかった
中学生までの私。

そんな私を大きく変える出来事。
それは、高校二年生の時のある先生との出会いでした。
何の目標もなく、毎日を過ごしていた私に掛けてくれたひとこと。
「大学は楽しいよ。」
その言葉がなぜか、私の心に大きく響いたのでした。

それから初めて受験勉強というものに励みました。
決して勉強が得意なわけでない私は、
やっぱり私が大学なんて無理なことだよ…。
そう諦めかけたことも少なくありませんでした。

そんなある日、その先生は私をあるところに連れていってくれたのです。
それは、私が目標とする大学でした。
その先生は休暇中で鍵のかかっていた扉を
警備員の方にお願いし、開けてもらいました。
大きな講義室を見たとき、私は絶対にこの大学で勉強するのだ。
そう、強く心に決めました。
それと同時に、私は先生になるんだ。
そんな大きな目標を持ったのでした。

そう心に誓ってから10年。
いま私は、10年前に自分自身が来ていたものと同じ制服を着た生徒と共に、
毎日を過ごしています。
そして、ふとした瞬間、彼らの姿に、当時の自分を重ね合わせることがあります。
そして、みんなは10年後、どんな人生を歩んでいるのだろう…と。

いま、私が胸を張って言えること。
それは貴重な高校時代に目標を持つことの大切さや、努力することの意味を
教えてくれた遊学館で過ごすことができたということです。

あなたが、いま胸を張って言えることはなんですか?

2008年1月23日 (水)

【第23回】生徒から学ぶM. K. (数学、情報)

Viewimg_2  平成19年度もあとわずか。
 今年は421人の3年生が卒業します。
 毎年の事ですがいつも感じるのは、
 生徒のために役に立てたというよりは、
 生徒から学ばされることばかりでした。
 数え上げればきりが無いほど
 走馬灯のように思い出しますが、
 特にこれというのを出すならば、
 入学当初から大病を患い、病院に通いながら、
 部活動で厳しい練習に耐え、
 全国大会出場を目指し、最後まで
 頑張った生徒です。
 全国大会出場の夢は叶えられませんでしたが、
 高校で果たせなかった願いを大学で叶えようと
 今も自主練習に励む姿を見ると、
 私はまだまだ頑張らなければいけないと
 思い知らされます。
 沢山の生徒と接することで、
 「人にはそれぞれの良さがあり、味がある。」
 ということでないかと思うこの頃です。

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2008年1月16日 (水)

【第22回】The Gift−20,400,000,000(204億)分の1の現実H. J. (英語)

※ 長くなってしまいました。お読みいただけるのであれば、感謝いたします。
※ 使用されている写真に関しては、生徒の許可を得ています。

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体育祭にて。3−2「黒団」は見事優勝!

いつからかは正確には覚えていません。

小学生のときの、いつかです。地元、北海道でのびのび生活しているときにいつの間にか思い始めていました。当時の卒業アルバムには確かにこう書かれています。

『教師になる』

理想の教員像があったわけではなく身内に教員がいたわけでもありません。

人懐っこかった幼少時代、自分の話をとことん聞いてくれて可能な限り自分のためにとことん時間を割いてくれて、小さな質問にも真剣に答えてくれる、そんな先生がいてくれたらな、なんて思っていた記憶はあります。

そんな考えを持ち始めてから20年以上…現在教員6年目。
自分がなりたかった教員像に 少しでも近づいているのでしょうか。

こんな自分が教員という、とてつもなく責任の重い仕事をしていていいんだろうか。本当に自分は生徒を幸せにできるんだろうか。

そんな考えがよく頭の中に浮かびます。

今、3年2組の担任です。

今まで担任をしたどのクラスもそうですが、このクラスを忘れることは絶対にできないと思います。なぜならこの40人は、自分にとって「初めての3年生」だからです。3年の担任は今年が初めてです。当然のことですが、幸せな気分で卒業してもらいたいという気持ちは最初からありました。なりたくてなった教員という仕事だから、とにかく生徒に尽くさなきゃ!と…(笑)

それでも、自分は本当に微力で、結局何をしてあげられたのか、よくわかりません。わかるのは、自分が幸せだということです。

3年2組を含めて、遊学館の生徒たちは劣等感を持っている場合が多く、公立高校の受験に失敗して遊学館に来た、という生徒が多いのは事実です。

「どうせ自分なんて…」という考えも持っている生徒もいるでしょう。
確かに勉強が苦手な生徒もいます。

でも、みんな自信を持ってほしい。
みんなは人を喜ばせるという、人として最も大切な才能に恵まれています。

先生と呼ばれる人は、生徒にいろいろと喜びをもらっているものです。

生意気で言うことを聞かないこともあるけど、大事な時にはしっかりと話を聞いてくれるとき

「次のテストは絶対にいい点取るんだぞ。取れたらおれんとこ持ってこい!」と笑いながら言ったら、本当にいい点取って報告にきてくれるとき

教科担任の先生に クラスの生徒が褒められているとき

結果にかかわらず、部活動で活躍している姿を見るとき 

さわやかに「おはようございます!」とか「さようなら!!」を言ってくれるとき

自分の担当している科目でいい点を取って、うれしそうに笑っているとき

遊学館にきてよかった、って言っている生徒に出会えたとき

3年担任の特権かもしれませんが、生徒が希望の進路に合格して「先生ありがとう!」、と言ってくれたとき年賀状にまでお礼を書いてくれた生徒もいました…

進路が決まっているにもかかわらず、英語の勉強をするからと、相談にきてくれる生徒もいます。

数えあげたらきりがありませんが、何より毎日自分を「先生」と呼んでくれる生徒たちがいること。ときどきうしろ姿を見つけてくれて、遠くから「平田先生!」と呼んでくれる生徒もいます。これだけでも、小さい頃から「先生」になりたかった自分にとってはとてもうれしいものです。普段は呼び捨てとかしてるのかもしれませんが…(笑)

文部科学省によると、平成19年度の全国の高校生数は340万人以上なんだそうです。また、高校の教員数は全国で24万人を超えています。

3年2組の生徒40人は、全国の高校生340万人の中の40人であり、平田という教員は24万分の1の存在ということになります。
計算すると…

816,000,000,000(8160億)分の40、でしょうか…?つまり 20,400,000,000(204億)分の1の確率で3年2組の生徒と出会えたことになりま。全国各地から集まっている生徒たちと 北海道出身の自分が、8時35分にはここ金沢にある遊学館の、同じ教室に集まるんです。そんな奇跡がここでは現実となっていることに本当に感謝したいと思います。そしてその出会えた生徒たちが、遊学館の生徒たちで本当によかった。

まさに、自分への贈り物だと思っています。最高の贈り物ですね。

そして、この学校の生徒たちも、素晴らしい贈り物をそれぞれ持っています。それは、先ほども述べた『人を喜ばせるという才能』です。

最後は英語教員らしく(?)締めくくりたいと思いますが、“Gift”という言葉には『贈り物』のほかに『才能』という意味があることを思い出しました。

みんなに与えられた
それぞれの大切なGift。

卒業しても、たくさんの人たちに幸せを振りまいてほしいものです。

そんなみんなを、心から誇りに思います。

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みんな本当にさわやかです

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クラスの生徒が描いてくれた担任の似顔絵(笑)

2008年1月 9日 (水)

【第21回】ENDLESS DREAM福田 圭一 (保健体育)

 新しい年になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

 私は昨年、11月に遅ればせながら、流行のiPodを購入しました。時代の流れでファッションや生活が変わっても、聞く音楽は学生時代に聴いていた80年代~90年代のJ-POPが中心です。それぞれの曲にさまざまな思い出があります。『10年一昔』といいますが、曲を聴くとすぐにあの頃にタイムスリップできてしまう幸せな性格の私です。(笑)よく思い出すあの頃とは、中学時代よりも、どちらかと言えば高校時代。しかも残念ながら勉強や甘い恋愛経験などではなく、強烈なインパクトのある部活です。

 時は流れて今、遊学館女子バレー部の部員達と白球を追いかけている事に(現在はカラーボールですが…)感謝し、この奇跡と不思議な確率を大切にしたいとあらためて感じております。

 さて『一年の計は元旦にあり』といいますが、皆さんにはどのような目標や夢がありますか?

 私も年初めに初詣に行くと必ず願う事があります。しかしその夢はまだ実現していません。それは春高バレー全国大会の出場。

近年各大会で上位進出が定着してきた感のあるチームですが、まだ優勝という悲願達成には至っておりません。過去には石川県を制したこともある伝統ある女子バレー部ですので、何とかしたいと取り組み、私自身7年目となりました。

春高バレー=バレーボール選抜優勝大会は夏、秋に開催されるインターハイや国体と異なる点が何点かあります。

1、高校バレーの聖地代々木第一体育館での開催
1、テレビ中継があり連日会場は応援、観戦の人でいっぱいになる
1、タラフレックスというオレンジと緑のシート上で特別なコートである
 (全日本の試合のあのコートです)

このように高校生バレーボーラーにとって憧れの舞台が春高バレーというわけですが、それは指導者にとっても同じです。大会前になると、いつになっても緊張し胃がきりきりとしてきます。近年は『よし、それだけバレーの事を考えている』とか『夢にチャレンジし、ぎりぎりいっぱいの真剣勝負をできる事は幸せだ』などと都合の良い考えでいますが…(笑)

 本校玄関前の章典棚には、他のクラブの輝かしい成績を標す優勝旗やトロフィーなどがびっしりと並べられています。その中にはまだ女子バレーの優勝旗はありません。

しかし最近の選手の取り組み、プレーからは優勝経験のない過去と今からの未来を隔てようとする必死さや気迫がひしひしと伝わってきています。それを見ると自分達のチームを信じ、熱い戦いで結果を出したいと強く思います。部員全員で、代表決定戦進出、そして初の春高出場にチャレンジしたいと思います。もちろん先輩方の魂も込めて…。

大会は1月12日(土)13日(日)代表決定戦は2月9日(土)です。応援よろしくお願いいたします。